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2.早く治療を…
シリアスはもうちょっと続きます。
足になんか刺さってるーー!!!
痛みで霞む目を見開いて見てみると、矢が刺さっていた。
あまりの痛みに足を抱えて悶絶していると、兵士の一隊がこちらに向かってきた。
「すいません、ちょっと助けて…」
そう声をかけるとその隊の隊長らしき人が俺の足に刺さっている矢を凝視すると、
「護送対象発見!!確保ーー!」
と叫んだ。
「え、いや、ちょ、ちょっと…」
そして隊長の掛け声に隊員たちが素早く動く。
俺は必死に抵抗するも、相手は兵士でこちらは村人、しかも怪我をしている。
とても勝ち目はなく、なすすべもなく連れていかれる。
それでも、俺はこれだけは言わなければならない。
「早く足を治療してくれーー!!!」