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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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様々な考えがグルグルと無限ループし、結局まとまらないまま1日が終わる。


明日は試験前最後の会議だ。

テッドはまだ癒えぬ怪我のため、しばらく療養するとして、その期間もオリバー殿と相談しておかねば。


とりあえず寝よう。


そして、きりのない無限回廊のような思考から脱却して夢の中へ。


前に変な夢を見たときは驚いたなと思い出したりしつつ、気づいたら翌朝になっていた。


よく老人のように早起きだと言われる。


起こされるということもなく、朝が来れば自然に目が醒める。

朝が来ればというのも、日が丁度登り始めるくらいの薄暗い時間に。

だからこそ早起きをそのようにからかわれてしまうのだが。


朝は城の者たちが活動を始めるよりも早い。

そのため、まずは書類を整理して、今日やるべきものと、明日で良いものに仕分ける。

今日やることとしては、会議の進行を順序良く回すことだ。

部署の名称を決め、試験の最終確認をし、当日の流れや役割を確認。


オリバー殿との事前の打ち合わせを朝食の際にとエレナに打診してくるよう依頼せねば。

いや、そのくらい自分で行こうかと常々思っているが、以前『淑女が男性の部屋を訪れるときは人を遣ってアポイントメントを取らねば、要らぬ誤解を招く』と注意されて以降はテッドの部屋以外は事前に執事などへ確認するようにしている。

テッドは婚約者であるため、要らぬ誤解なんて生まれないため自由にノック1つで行き来していた。


きっとエレナは早朝から家庭菜園へ行っているに違いない。


摘みたてのフレッシュハーブでハーブティーを飲めるようになることを日々楽しみに願っている。


せっかくの早起きなので、私もかていさへ行ってみよう。


そう思い、移動する。

元々寝間着も粗雑なものを着ているため、そのままの格好で作業へ向かう。


案の定、エレナは既におり、雑草を抜いていた。


「エレナ、おはようございます。今日もよろしくお願いしますね。」


「おはようございます。クレア様は今日もお早いですね。お気遣いありがとうございます。ですが私に任せて、ゆっくりお休みください。今日は会議もございますし、朝の手入れはお任せください。私は楽しくて仕方ないのですから。私の仕事を取らないでくださいませ!」


と、頬を膨らませつつ笑顔で答えたため、お言葉に甘えてエレナに任せることとした。


エレナにオリバー殿と打ち合わせを兼ねた朝食をと打診するようお願いも済み、部屋へ戻った。


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