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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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こうして無事に?晩餐会は終了し、この後の社交三昧の日々も無事に?こなすことができた。

無事に?と言わざるを得ないのだ。

何事も問題なく、トラブルも何もなく、ただただお茶会やら会食やらをこなしたのだが、どこでも丁寧に扱われ、大歓迎の様相で本当に不思議なほどに順調過ぎたのだ。

オリバー殿やエレナたちとの反省会でも何も反省点も無く、大成功という結論に達した。

だが、この私の社交レベルでそんなことは有り得ないと思っている。

そんなことがあるとすれば、ただひたすらに私にごますりをしているとしか思えないほどだ。

未来の王太子妃としての可能性から今の内にコネクションをと近づいて来られる方は少なくないだろう。

だが反省会でも私自身の感触としても不自然に持ち上げられている感覚はなかったし、あからさまなおべっかは無かったため不思議に思っている。


…まさか私の社交レベルが爆発的に上がったのだろうか。

…そんなことがあるだろうか?


そんなこんなでこの間の社交についての成功に却って不安に感じているのである。


まぁ明らかな大失態が無かっただけ及第点だ。

実は何かやらかしていたとしても、大きな問題になるようなレベルではないはず。


ゴールドガーデン領へ戻ってからも次々にパーティーなどの招待状が届き、予定を組めないところへは茶葉や茶菓子などを贈ることにした。

おかげでゴールドガーデンのハーブ製品はとても好評で品薄になってくるほどに需要が高まった。


茶会でもゴールドガーデン産のハーブティーが出ないところは陰でひそひそされるという謎。

価格設定もかなりお手頃にしているため、貴族が手に入れられないわけがないというのが最早定説となっているらしい。

定説って何だ?と思わなくもないが、一般常識レベルで

実際はタイミング次第では品薄であるため購入が間に合わなかったりということが起こりうるのだが、何せ茶葉だ。保存がきくのだから茶会へ向けて早目に準備できるでしょう、となるそうだ。

おもてなし精神があれば事前準備を怠るべからずということらしい。

社交界とは本当に面倒くさいものである。

ゴールドガーデンのハーブの人気・需要が高まるのは大変喜ばしいのだが、茶会のお茶なんて美味しければ良いではないか。

おかしなところでマウントを取るのだなと心から不思議に思っているが、要は私に取り入りたい・繋がりたいという下心から生まれた価値観が貴族社会のマウンティングとおかしなマッチングを遂げた結果なのだそうだ。

エレナのその分析を聞いても私はどうも腑に落ちないのだが、まぁそんなものらしい。

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