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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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「それでは手形と足形を取るのはどうでしょうか。手も足も形はもちろん、指紋や掌紋というものは各個人で異なります。それならば中々不正はできますまい。」


それが私も1番良いと考えていた案だ。

チェックをどこまで細かくやれるかによってはあまり効果がないかもしれないが、不正をしないという抑止力にもなりかなり有効だろうと思う。


「それが1番良さそうですね。手形と足形を取るとして、どのように受験票を作ると良いと思いますか?」


先ほどの提案者とは別の方が挙手した。


「手形と足形を取れる大きめの紙を用意し、手形と足形はこちらで保管して、端に受験者へ渡す票の部分を作っておき、割印を押して切り離すのはどうでしょうか。もちろんどちらも村の名称や本人の氏名、年齢を記載すれば取り違えもなく受験票ができます。」


中々良い案だ。


「そうですね。ではそう致しましょう。私もそれが1番間違いなく確実かと思います。受験票作成は統一したフォーマットを作成して配布しましょう。フォーマット作成は大変でしょうが、判子を掘れる方がいらっしゃればスムーズに進むでしょう。デザインする人、判を掘る人、判を押す人、残りは各村へ配布する人と分かれば良いかと思います。判も絵や柄などの細かなものは不要です。枠が有れば良いと思います。受験者名と村の名、年齢と、あとは手形欄、足形欄。ここさえ済めばあとは当日。受付係と採点係に分かれ、速やかに採点し、面接結果と合わせて当日中に結果を出せるようにしたいのです。遠方からまた合格発表を確認に来るのは大変でしょうし、また通知を出すのも大変ですから。待ち時間は懇親会としてゴールドガーデンをより良くするためになど討論会を開催しても視点の異なる意見を得られて良いかも知れませんね。」


事前準備の方が大変だが、当日は当日で時間に追われるためどっちもどっちか。


「私、判を掘るのを生業としている友人がおります。費用がいくらか必要にはなりますが、その者に注文すれば1日あれば掘りあげますよ。」


名乗り出た順に役割を振ることとした。


「では私はデザインを担当したいです。無駄なく美しく、それでいてシンプルなものを目指します!」


どんどん手が挙がる。


「私は不器用ですが、足が速いので村へ受験票を配ります。」


「私も荷馬車を持っているので、受験票の配布をさせてください。」


「私は採点係で。」


「私は受付を。目がとても良いのです。指紋や掌紋も見逃しませんよ!」


そして無事役割分担ができた。


「ついでと言っては何ですが、面接用にも判を作って頂きたいのです。5個の質問枠と回答枠、あとは態度面の記載枠を作り、5つの回答枠と態度の記載枠の上の隅に1〜5の数字を付けて頂きたいのです。評価時に手早く記入するために丸を付けられるように。質問枠は小さめでも良いです。別紙で資料を用意して質問ごとの数を振り、評価用紙には質問番号を記載しますので。そのため回答枠をある程度メモを取ることができるよう広めにお願いします。態度枠は受け答えのテンポ、声のはり、言葉遣い、視線、姿勢、清潔感の6つの欄があると総評がつけやすいです。よろしくお願いします。」


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