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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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「多分みんな大臣の思惑に気付いていると思います。公の場でのやり取りですからあれは目撃者も多くて情報収集には苦労しないでしょうし。クレア様の株が上がり、大臣は下がる。変に事を荒立てるよりもスマートです。」


オリバー殿もダンに続きそう結論付けた。

確かにあの場に居た方々も、これから詳細を知ることになる方々も、私たちが一切大臣への苦情を訴えずに庇うような態度であったという事実は好意的に受け止めるだろう。

大臣が私たちを貶めようとしていたかどうかまで考えずとも、少なくともこちらには落ち度は無いことからこちらはノーダメージだ。


その件は一旦終わり、反省会の続きは今後の社交に繋がる人脈を広げられるかという点にシフトした。


リネットとのご縁は何よりも大きい。

宰相家との繋がりを持て、しかもリネットは王家とも血の繋がる令嬢だ。

未だ婚約者が居ないのは不思議だが、それでも社交界での影響力はあるはずだ。

そんな下心抜きにしても、リネットとはこれからも良い関係でいたい。

他にも多くの家門のティーパーティーへのご招待を受けた。

お茶会とばかり口にしていたため、若い令嬢方はティーパーティーとおしゃれな言い方をなさっているのだなと少し驚いたのはここだけの話。

そういえばエレナも時々ティーパーティーと言うこともあったけれど。

王都滞在中にどこの家門へ伺うかなど、招待状が届き次第調整するが、優先的にしたい家門についてなどを話し合った。


そうこうしているうちに夜も更け、反省会は終わった。

個人的な反省はやはり私が話題を広げるような会話力が不足している事だが、殿下と行動していたら気軽に話しかけてくださる方も限られてくるし、若いご令嬢なら尚更だ。

中には過去に殿下とのご関係で辛酸を舐めることになった方もいらしただろう。

友好的な方もそうでない方ももちろんいたが、あからさまに敵意を向けるような方はほぼ無く、私またはゴールドガーデン領との友好をという方が多くてありがたかった。


これから残り2泊3日ほどの中でいかにティーパーティーを含むご招待をこなしていくか、頭とお腹が痛くなるような気がしている。

とりあえずは茶葉などを手土産として持参しつつ、しっかりと宣伝をしていくことを考えよう。

人脈作りは私には力不足だ。オリバー殿で何とかしていただけないものだろうか…なんて良からぬ考えをしてしまう。


本当に憂鬱だ。


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