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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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ローズガーデンへの対策もある程度できたところで、マーティン殿下からのお茶会へのご招待が少し前に届いていたためにそのお返事をすることとした。

殿下以外からも領内外の貴族からのお茶会へのご招待は多く、執務の合間に社交も行なっているのだが、基本的には馬車での往復時間とお茶会を合わせて半日で済むようなお誘い以外はお断りしている。

今後の人脈として是非交流を図りたい方からのお誘いは参加していたのだが。

久しぶりに王都へ行くとなると、ついでと言っては何だが、何件か殿下主催のお茶会とは別件も何件か伺った方が良いだろう。

スペンサー公爵家にも立ち寄って、セドリック様たちともお会いしたい。

エレナも実家へ顔を出した方が良いだろう。

ダンも何件かお茶会に同席させようか。

いずれはダンがゴールドガーデンの跡を継ぐ可能性があるのだから、王都の貴族と面識を持つのは大切な社交だ。継がずとも領内中枢で活動することはまず確実だ。


とはいえ社交は私には不向きなようで、数をこなしたところで苦手なまま。

それなりには対応できるようにはなっても、笑顔で自らコミュニケーションを図ることなんて一生できる気がしない。

今のところは振られた話題や、周りの話しに乗っかっている状態なのだ。

女性同士のお茶会とは、何の話題を出せば良いのかなどは全くもってわからない。

これが公務であればそれにまつわる話しをすれば良いだけなのに。

最近はハーブ園で今後売り出す茶葉やお菓子の話題を営業を兼ねて積極的にしていこうとエレナとも作戦会議をしているおかげか、少しはましだと思う。

あとは他領の情報も自然に集めるように気がけてはいる。

特にローズガーデンについてだ。

ローズ様の社交界での活動はかなり積極的で、よくお茶会を開催しているという。

一度も招待を受けていないため知らなかったが。

王都への影響力を高めるため、王都の屋敷でも頻繁にお茶会を行なっていたはずなのに、最近は開催が減っているという話しもちらほらと出ている。

おそらくはアイリーンを匿っているため、少しばかり身動きをとりにくくなっているのだろう。

王都への影響力を高めたいというのも、王太子妃の座を狙っているからこそともっぱらの噂…というより本人談らしい。

野心を隠そうともしないあたりが逆に好感を持てるくらいだ。

しかし、何だかんだと性格の問題が噂されているため、王太子妃候補には上がらなさそうというのが世論のようだ。

そんな話しがお茶会では出てくる。

実に興味深い。が、私もあちこちのお茶会での噂の的になっていることが予想できるため、恐ろしくもある。


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