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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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「エレナ、今日は夕食を一緒に摂りましょう?」


「はい、ありがとうございます。ご一緒させていただきます。丁度お話ししたいことがありますので。」


ということで夕食を一緒に摂ることとなった。

話したいこととは何だろうかとそわそわしてしまう。


大急ぎで仕事の片付け、食事の支度を済ませ、エレナと2人きりに。


「エレナの話って?」


待ちきれずに声をかける。


「ハオマと今日打ち合わせをしたのだけれど、その時にね。…ハーブ園の観光客の中に嫌がらせをする人が時々いるらしいの。具体的にはハーブを摘んで捨てたり、端の方だけど踏み荒らして行ったり、何か飲み物なのか液体を土に撒いたり、他のお客様の前で悪口を言ったり。それで今後どうやってそれらを取り締まるのかを相談していたの。」


てっきりハオマとの関係についてかと思っていた話しの内容があまりにも異なっていたため驚いた。


「そうなの?その迷惑行為を行なっているのはどこのどなたなのかは把握できているの?」


何か意図があって行なっているに違いないが、その意図が何かがわかれば解決の糸口に繋がるかもしれない。


「一応入場の際はどこのどなたかのチェックはしているの。どこからのお客様が多いのかとかいろいろと統計をとるためにね。ただ、あくまでも本人確認の証明はないから自己申告でしかないのよ。それによると40代くらいの男性が複数名。ローズガーデンからと話されているそうよ。悪評を流しているのは目の前で確認しているから確実なのだけれど、それ以外の迷惑行為についてはその時を見ていないからその方々の行為なのかはわからないの。」


ローズガーデン。

今までも何かとゴールドガーデンに敵対心を持っている様子は伺えたが、ハーブ園への嫌がらせをしてどうするのだ?

ゴールドガーデンの発展を阻止するというのであればわからなくは無いが、それにしては嫌がらせが幼稚すぎる。

ローズガーデンからというのは虚偽の申告でローズガーデンの仕業と見せかけようとしているのだろうか?


「エレナ、しばらくハーブ園に泊まり込みでハオマと対策を練ると良いわ。まずは領内の規範をハーブ園中心に早急に完全に普及させましょう。そのためにはご来客の方々には決まり事として事前にご説明が必要となるわ。それについてもどのようにしていくか決めてちょうだい。」


仕事量が増えてしまうが、事前にこんなことをしたらこんな罰則がありますと説明し、同意を得なければならない。

流石に同意書や誓約書までは要らないと思うが、突然の懲罰では誰も納得できないだろう。


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