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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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具体的な刑罰についてはどの程度の罪でどの程度の償いをするかを定めることに。

体罰や死刑については、軽々しく実行しないためにも議会の全会一致とするだけでなく、被害者が実行する(手を汚す)覚悟の上でのみ実行できることとした。

これは刑罰を施行するのを役人が担うことで役人側の精神的負担を負わないようにするためでもある。

また、禁錮や懲役は領外の方の場合は勾留期間が長くなると他領との不和を生じるため、可能な限りは領民以外の場合は罰金や被害者への償い(謝罪や慰謝料)とする。

器物破損なら弁済、傷害なら治療費と慰謝料、窃盗なら弁済と物や額に応じては懲役、迷惑行為は罰金と禁錮、殺人は体罰や死刑を含む全ての刑を視野に入れて裁く。

弁済も時価にして適切な金額を算出して決める。

一切の身分等の忖度はなく、両者の言い分を第三者が確認した上で法務局や議会を通して決める。

ただし、全てを議会を通すとキリがないため、第三者立ち合いの下で当事者間で合意があれば示談で可能とし、偶発的な事故のような案件も当事者と第三者での話し合いで解決可能とする。故意に起こされた事件は必ず法務局や議会を通す。

示談でまとまらない場合は一旦法務局預かりとする。


そういった諸々を取り決め、本日の会議は終了となった。


今日話し合った内容をよく練った上で、また日を改めて次回の会議を行う。

何を罪とするか、どのように罰するかというのは難しい問題だ。

それが私の力の及ばない領外の方々へ何かしらの影響を与えてしまう。

それだけ慎重な対応が必要なのだ。

何度も会議を重ねてから議会へ上げていくことになるだろう。


各政策をこれからも各所と連携しながら進めていこう。


それはそうと真剣に考えるべきこととして、マーティン王太子殿下とのことがこの先どうなるか。

最近は領地のことにかまけてあまり便りも出さずに過ごしてしまった。

そろそろ本格的に殿下と向き合わねば。

私は妃教育も受けていなければ、そもそもの一般的な貴族令嬢が受ける教育も受けていない。

そんな中でこの先パーティーなどにご招待頂いたりなどなど、社交場での私の立ち振る舞いが何か問題とされる日が来るかもしれないし、そうなると王家に恥をかかせてしまうのだ。

縁談の結果によらず、私の力不足で何か問題を起こさないためには、そろそろ本腰を入れて社交界でのマナーを完璧に身に付けなければ。

このままゴールドガーデンの領主として生きるにしても、伯爵位を受けた領主なのだからマナーは重要だ。


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