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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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領内の規範づくりについては法務局にある程度の雛型的なものを作るよう指示を出し、数週間経過している。

実はお茶会頃から少しずつ進めていたのだ。


まずは治安について。

環境も含め、風紀を乱さぬよう領民の心得を作る。

また、観光などで領内を訪れた際もこれを遵守する努力義務を課すことを明記する。

風紀というところでは揉め事の類も大本となる基準を作る。

立場や身分によらず、第三者(安全局など)の立ち合いでの判断としていくことや、罰についても双方にとって不当にならないように互いに話し合いで決められる範囲と、それ以上の罰をという場合の対応は法務局を通すなどを織り込む。


細かに指示を挙げ出すとキリがないので割愛するが、ゴールドガーデンへの観光客ははじめは貴族がメインとなるだろう。

そうすると爵位などの立場から揉め事を正当性を別にして解決しようとする者たちが少なからずいる。

王都ではともかく、領内では揉め事を不当に対処したくない。まぁ、ここでの結果から王都などへ戻ってから報復があるなどの更なる揉め事への可能性は否めないが、それは王都や他の領地での出来事だ。あくまでもそういったことへの対処はそれぞれに対応すべきことであって、我が領地で忖度する必要は無いと思っている。

したがって、ここでの出来事のここでのおさめ方の基準を作ることで、領内での不要なトラブルを回避できれば良い。

ここを離れてからについては各領や国がどうにかすれば良い。

何ならゴールドガーデンの規範の考え方が他の領地へも同様に広まれば、一定の基準で国中をまとめられるため王太子殿下あたりが導入をご提案くださるのではないかと期待している。

今の私は未来がどうであれ最有力の王太子妃候補なのだから、国政を担う大臣たちも無下に否定的な意見は出すまい。

規範が導入されずとも、そういう平等な視点で裁くということが検討されるだけでも意義がある。

それほどまでに位の高い者や立場が上の者が正義とされるのが実情なのだ。


お金で全てを解決しようとする者もいるだろう。

公平に裁き、領への罰金や相手への慰謝料、その他の償い方についてをある程度定めるため、罰則をどのように設けるかを話し合うこととなっている。

そのため法務局の事務所を訪問する運びとなり、正に今事務所前に到着した。


局長である議会議員のタリオン殿が出迎えてくださる。


「クレア様、わざわざご足労頂きましてありがとうございます。本日はよろしくお願い致します。」


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