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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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その後エミリー先生にも相談し、学校については私がそこまで力を入れなくても良さそうだと判断し、これも他の事業同様に相談と決定・決済の確認を担うことにする。

エミリー先生にの反応は少し意外だった。


「子どもたちがお互いに教え合っていることは知っていました。扉の外からこっそり聞いたりしていたんです。あの子たちは自分たちに出来ることを考える力も、お互いのために出来ることを実行する力もあります。まだまだ経験が足りないので未熟さはもちろんありますが、互いに声を掛け合って協力して未熟さをカバーしていますし、それでも解決できない時には私に相談してくれます。だから私はあの子たちについては何も心配はありません。あの子たちが困ったときに頼れる大人がいるということが、学校運営のサポートには是非必要なことでしょう。私もクレア様やオリバー様など色々な方に頼らせて頂ける環境であることが有り難く思います。」


王都の学校とは違うのだ。自由にのびのびと彼らなりに学べたら良い。

カリキュラムにとらわれないで楽しく学び、学友との日々を過ごしてもらえれば良い。

ある程度の社会規範的な決まりは作る必要があるが、倫理に反したりしない限りは自由で良い。

彼女の言葉にそう思えた。

学問を修得するだけではない。

もちろん学問も大切ではあるが、今通う子どもたちは別に学問を極めるためにここへ来ているわけではない。

子どもの未来の選択肢を広げるためには、社会性や精神面、道徳などや、マナー、常識、縦横への人間関係などの家庭やご近所の狭いコミュニティー以外を知るということももちろん必要だ。


「では半年毎に履修状況の確認と、次の半年の履修内容の選定、その他の協議ということで子どもたちを含めて会議をしましょう。それ以外は月に1度の報告書の確認として先生に日々のことはお任せします。もちろん何か問題が生じれば直ちにご相談としましょう。先生のご負担は大きくなると思いますが、いかがですか?」


私の提案に、エミリー先生は自信に満ちた表情で頷く。


「お任せください。子どもたちと相談しながらなので私1人の負担にはなりません。それにもうすぐ先生ももう1人いらっしゃるのですよね?尚更不安はありません。身に余るほどの権限を頂けたと感じております。ご期待に添えるよう子どもたちのために全力で励みます。」


こうしてゴールドガーデンの学校政策は一旦落ち着いた。


次は領内の規範を制定し、これから観光地としても増えるであろうトラブル対策も進めていく。


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