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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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そして始まったお茶会。


お客様へご挨拶をして、皆様がおそろいになったところで開始のご挨拶を改めておこなう。

来賓である殿下とアルフレッド殿にも一言ご挨拶を頂き、お茶会はスムーズに始まった。


「このお茶はカップの中で花開くのですね!」

「味も甘味や酸味のバランスがとても良いです!」

「お茶菓子もどれも見た目も味もとても素敵です!」

「このお茶とお菓子でお茶会を開けば間違いなく注目されますわ!」

「意中の殿方をお茶にお誘いするときには是非お取り寄せさせて頂きたいです!」


などなど大変ご好評頂いた。


ただ、商家の殿方数名からは

「女子の好む物はこういうものがウケるのだな。」

「私たちにはわからないが、若い女性のお茶会はかなりの頻度で開催されているから、これは当たる!」

「この花の茶は味も見た目も女子が好みそうだが、こっちのシンプルなやつは薬効があるようだ。この薬効についても色々な効果のものを揃えたら、老若男女問わず人気が出そうだ。」

と、販売戦略を立てつつ割と良い評価を頂けたようだ。


皆様の反応を見つつ、ご挨拶に対応していく。


お茶会を純粋に楽しまれる方もいらっしゃるのだが、「王太子妃候補」としての私と交流を持ちたいというのがわかりやすい方々も多かった。

殿下は主賓としてご用意した席にお掛けになって、他の招待客からのご挨拶に応えていらっしゃったが、途中からは私の近くにいらして共に挨拶を受けている状態に。

おそらくこの場にいらっしゃる方々は、縁談がうまくいっているとお考えだろう。

直接的に縁談について聞き出すような野暮な方はいらっしゃらないが、皆様の反応からはこの縁談はまとまる見込みとしてお考えの方々が多いようだ。

私と殿下と同時に話すことができるということで、殿下が近くにいらしてからは本当に休む間もなく皆様へのご対応で頭がいっぱいだ。


今のところは皆様好意的にゴールドガーデンのハーブをご評価いただき、個人も商会も皆様購入したいとお話しをいただけている。

販路は予定通り、まずはトーマス商会を通して卸していくことでご案内しているが、アルフレッド殿もそのせいかずっと卸し希望の方々がひっきりなしに交渉のため話しかけている状況。

これではトーマス商会はしばらくこの件のお問い合わせの対応に追われてしまうだろう。

後ほどアルフレッド殿とも今後の流れを詰めていかねば。


いずれは直営化していくにしろ、販路を今拡大しすぎると後々管理が難しいため、今はまだトーマス商会にのみ卸して行く。その先はアルフレッド殿の采配で更に卸し先や量はコントロールして頂くのが良い。


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