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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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外に散歩にでも出ようか。

本でも読もうか。

朝食まで何かしようかと思うが、下手に出歩くと以前のように事件に巻き込まれたりするかもしれないので却下。

いっそ二度寝を堪能しようか。

私は普段二度寝することはない。

目が覚めたらそこから1日をスタートさせる。


今日は前回の謁見よりも気をつかうことは間違いない。色んな意味で気をつかう。

気力と体力は出来るだけ温存して、ミスのないようにしなければ。

起きていればそれだけそのことを考えてしまう。

そして緊張ばかりが高まる。

それならばいっそ寝てしまうのも良策だろう。


窓を開けたままベッドに入ると、朝の少しひんやりした空気に心地良いリラックスした気分になれた。

眠れずとも、なんとなくまどろんでいると、いつの間にか朝食の時間が近づいたようでエレナが朝のお茶を運んできてくれた。


「クレア様、おはようございます。…珍しいですね、二度寝だなんて。」


普段はベッドの中からエレナを迎えることはないため、エレナも少し驚いている。そして二度寝したことはお見通しだ。


「おはよう、エレナ。丁度夜明けに目が覚めたのだけど、二度寝してみようかしらなんて思ってまたベッドに入ってのんびりしていたのよ。よくわかったわね?」


「そうでしたか。クレア様はいつも朝早くからお目覚めですし、仮に本日は寝坊されたとしても、既に窓が開いていますので一度はベッドを出ておいでだろうと思ったまでです。」


新作のエレナのブレンドティーを淹れてくれ、その説明もしてくれた。

陛下への献上品として持参しているため、その内容や効果、味や香りを改めてきちんと把握することが今すべきこと。

ハオマがブレンドにアドバイスをしてくれたそうだ。

お茶の香りもしっかりと感じられつつ、レモンとミントの香りもほのかに香る。

味はお茶の渋みと甘みが感じられ、後味もすっきりとしている。

このお茶の最も特徴的なところは、花を乾燥させてティーカップの中で花開くような乙な仕掛けをしていることだ。

効果としても、交感神経を落ち着かせ、リラックスできるため、緊張をほぐしたり、安眠効果があることだ。

また、胃を保護し、炎症を抑えるという効果もあるため、口内炎、食道炎、胃炎なども改善する効果が期待できるそうだ。

ほぼ特徴や効果などを把握し、あとは純粋にお茶を楽しむ。


お茶のおかげかかなりリラックスしている。

朝食も美味しく食べられた。

食後のお茶を済ませると、しばしエレナとの歓談をし、縁談のための支度をはじめた。


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