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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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弱らせて恩を売り、自分に依存させて手に入れるとか。

自分のものにならないくらいなら殺してしまうという愛憎劇がこの世にあることは物語で読んだことがある。しかし、治療して回復を願っている彼の様子ではそれは違う。

毒を盛ったのがマンドレイク殿ならば、その拮抗薬または解毒剤についてもあの必死な様子なら毒についてハオマへ相談していただろう。


未だに全てが推測でしか物事を見られないのが現状だが、マンドレイク殿やアナベル様の不正についてお咎めがあるならば、また私たちにブルーベル様の療養をお支えする義務が生じる。

アナベル様については何も情報が無いため私から何かを言うことはないが、マンドレイク殿のことは国王陛下へうまくフォローを入れようと思う。

アナベル様はむしろマンドレイク殿へ不正を持ちかけた側なので、ペリウィンクル商会は少なからず責任を問われるだろう。


今後の成り行きを見守ることしかできないが、私たちもボランティア活動をするわけでは無いので出来ることには限りがある。

ブルーベル様の回復を祈るばかりだ。

願わくばマンドレイク殿の想いが通じるように。


こうしてハオマたちにほぼ解決という報告を終え、各々が今後について考えていくことになった。


「ハオマは今のところは今後についてどう考えているの?もしハオマさえ良ければ、エレナとゴールドガーデンのハーブ園事業を担って頂けないかしら?もちろん、お給金はあなたと相談して決めるわ。ハーブ園の立ち上げと共に、加工についても進めていく予定なの。アシャはそこで調香師のアシスタントとして働くのはどうかしら?もちろんアシャにもお給金を出すわ。あなたたちが他にやりたいこと、目指すものがあるのなら諦める。ただ、私はあなたたちさえ良ければ力を貸して欲しいの。もちろんハーブ園関係の仕事はずっと続けるのでなくても良いわ。他にやりたいことが見つかるまででも良いの。どう?」


畳み掛けるように話すことで、気持ちがこちらに傾いてくれることを期待している。


エレナに幸せになって欲しい。

だけど、ハオマにもハオマの選択があるから。

それぞれに成功へのチャンスがあるなら逃がさないようにアシストしたい。


ハオマはしばらくアシャとこそこそと相談して、こちらは向き直った。


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