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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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医学の発展も必要なのだ。

医療の学問だけの発展だけでなく、広く国民が医療を受けられることが必要なのだ。

ゴールドガーデンでしか私は何もできないが、私の施策が成功することによって、周囲の領地やあるいは国自体への変革をもたらすこともできるかもしれない。

まだまだ段階を踏んでということで、まずは領民の生活水準を上げなければ医療に頼ることすらできない。

教育までが私の長期的な目標であったが、医療の発展も目指していきたいと思うようになった。

やりたいこと・やらねばならないことというものは際限なく見つかるものだ。

それが生きるということなのだろう。

私の命が尽きるまでに、私の為さねばならない全てを達成することはできるのだろうか?


マンドレイク殿を見送り、オリバー殿、ハオマ兄弟、エレナ、ハルバード殿を会議室に集め、先ほどのマンドレイク殿とのやり取りについてを報告する。

マンドレイク殿からは国王陛下へのご報告のお手紙を預かった。シャムロックで金の鉱脈が見つかったこと、採掘についてご報告や許可などの申請を行なっていなかったこと、責任を取る覚悟ができているため、改めて今後の身の振り方などをご指示頂きたいことを書き記されていた。

マリー殿へは手紙で報告させて頂いた。


マンドレイク殿はハオマに無理強いして連れ戻す意思は無いこと。ハオマもアシャも今後についてはそれぞれの意思を尊重するため、シャムロックへ戻るも良し、ゴールドガーデンへ移るも良し、他のどこかへ当たるも良しということ。

ブルーベル様はこれから王都の専門医に診察していただき、適切な治療を受けられるようマンドレイク殿が支援すること。

もし金の採掘に関して不正をとがめられる場合はマンドレイク商会の持つクローバーストーンに関する権利を一時的に譲り受け、代わりにブルーベル様の療養についてゴールドガーデン側で保障していくこと。

ブルーベル様のご病気がもし毒によるものだと仮定すると、マンドレイク殿は恐らく関与しておらず、妹のアナベル様の独断だろうということ。これについては純粋にご病気で毒など誰も関与していない可能性もあるが。

私が殿下との縁談で国王陛下と謁見する際にマンドレイク殿の手紙をお渡しし、事情についてお口添えさせて頂くことになったこと。

マンドレイク殿の個人的な感情については皆には伝えなかった。

そこまでを私からいう必要もないためだ。

ブルーベル様への好意を寄せるマンドレイク殿が、想い人に毒を盛るというのは考えにくい。

可能性はゼロではないが。


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