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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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ハオマとアシャは気の毒な身の上だし、幸せになって欲しい。欲を言えばどんな形でもエレナと幸せになってくれれば尚嬉しい。


それぞれに幸せを見つけて、それに向かって選択できる生き方をして欲しいものだ。

与えられた生き方ではなく、自分自身で幸せを見つけて生きる人生。

誰もが物語の主人公のようにいきいきと良いことも悪いことも乗り越えていくように。


ダンの話し相手をしたりと、今までと少し違う日課が加わるも、この日はマンドレイク殿の訪問もなく概ねいつも通りの1日となった。


王城への殿下の訪問の支度も進み、ドレスは急拵えとなるため前回のドレスをアレンジすることとなり、髪型を変えたりしつつ装飾品も大体前回のものを使うことにした。

エレナには装飾品くらいは新しいものを用意したらどうかと言われたが、陛下や殿下へ失礼とならないのであれば新調せずこのまま持っているものを使うということにしたのだ。

領の財源は無限ではない。

今年の財源からおおよその予算をオリバー殿と相談している。

外交予算では年間予算の6割を既に支出として計上しているのだ。

これ以上は極力残しておきたい。

国王陛下ご一家との謁見に準ずるような場なので迷ったが、どうせ私の身なりなど周りはそれほど気に留めていないだろうし、同じものだと気付くものなのかしらと甚だ疑問だ。

諸々の準備とは?と、セドリック様へも何かご用意すべきかなどお伺いをたてたが、セドリック様はご自身のものは全てご自分の物を使われるとのことで心配無用と。

私が自分のことで用意しておくべき物などもご教授いただいたが、ドレスなどの衣装や装飾品が有れば十分らしい。

ただ、正装ということでグローブはオペラグローブ(肘より長い手袋)を用意するよう念を押された。


今回も侍女はエレナを伴おうと思っていたが、ダンのことやハオマとアシャのこともあるためエレナには残ってもらうかまだ決めかねている。


いっそエレナとダンも一緒にというのもありか。

ダンはもしかするとディアス家に入ってくれるかもしれないため、セドリック様にも紹介したいものだ。

明日までには決定しよう。

訪問までもう1週間もないのだから。


あとは本当にマンドレイク殿がこちらにいらっしゃらないかが気になるところ。

いらしたとしても、オリバー殿もハルバード殿も居るのだから私なんかより余程適切にご対応いただけるだろう。


私のことを心配すべきなのか?

マナーやその他予習復習が必要だろう。

社交的な場面についてはマナーはある程度できているはず。

ただ、縁談ということでその基礎知識が不足している。


私の頭はパニックになりそうだ。

何から手をつけようか、どれなら処理できるのか、整理しながら物事にあたらねば。


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