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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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早めの昼食も済み、ほんの少し休憩する。

しかし、予想より早くエレナが帰ってきたようだ。


予定より四半日ほど早いということは、無事ハオマたちに再会できたということなのだろう。

でなければギリギリまで粘るだろうし。


エレナの迎えにエントランスへ向かう。


エレナの旅の結果は私の予想を遥かに上回る結果だった。

だって、どういうわけかハオマとアシャが一緒にいるし、小さな男の子まで連れているのだもの。

筋骨隆々の男性はエレナの言っていた護衛に雇ったという方だろう。

皆さんをご紹介頂き、エレナからしばらくここに滞在する許可を求められた。

もちろん親友のご友人なら私の友人とも言えるので丁重におもてなしするつもりだ。

昼食はお断りされたのでサンドウィッチ程度な軽食をご用意することとした。

もっとも、ハルバード様は大変空腹でいらっしゃるそうなので、通常の昼食をご用意することに。


「…何というか、とりあえず皆さんゆっくりお休みくださいませ。軽食をご用意致しますね。夕方にでもお茶でも飲みながらお話しをお聞かせ頂きますね。」


この疲れた状態で話しを聞いても、エレナたちの負担が大きいだろう。

ましてや子どももいるのだから。

短時間でもまずは休息を取っていただこうとお部屋へご案内するよう他のメイドへ伝える。

エレナは今日は休暇中だからゆっくりしてもらおう。


聞きたいことがやまほどあるけど、まずは訳ありな同行の方々の事情を伺って、どうしていくか決めねば。

エレナのことだから何となく連れてきたとかではないだろうし。


ハオマに会えただけでなく、一緒に帰って来られて良かったわ。

ゴールドガーデンにこのまま住んでくだされば、エレナはいつでも会えるのだもの。

親友の恋路を精一杯応援したいわ。


軽食を部屋へ運び、子どもにはデザートもつけてみた。

もちろんゴールドガーデン特産(になる予定)のハーブを使ったデザートだ。

今日のシェフの特製デザートはゼリーらしい。

是非ともゴールドガーデンを大好きになって欲しいものだ。


こうしてバタバタとしたお昼。

午前中よりもそわそわ落ち着かない私だけれど、それでも夕方まで何とか仕事をこなさねばならない。

まとまらない頭で、とりあえずは面談した貴族の方々へのお礼状をしたためてみたり、選挙やハーブ園の資料を作ったりという作業をしてみた。


気が散ることこの上ないエレナの持ち込んだ諸事情に、私なりに予想をしてみたり。


まさかエレナの想いが届いて、ハオマと婚姻を?とか。

でもあのいかにも訳ありそうな表情からは、そういう良い話ではなさそうだわ。


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