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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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〜クレアside〜


今日エレナがシャムロックから戻ってくる。

お土産のクローバーストーンは、保険的なもしもの口実でお願いしたが、実は少し楽しみだったりする。


美しいものを見るのは大好きだ。

でも、普段は高価なものは極力自分のために買うことはしていない。

あくまでパーティーなどのためのものばかり。

それに、オシャレなものや、流行りのもの、高価なものにはそれほど詳しくないし、多くを欲しいとも思わない。

たまに目の保養的に美しいものを見られればそれで良い。

なんなら風景でも十分。


クローバーストーンはシャムロックでしか加工できない特別なものだ。

だから本物を見る機会に恵まれてとても嬉しく思う。


エレナは無事にハオマとアシャに会えたのかしら。

お話しはできたかしら。

笑顔で帰ってきてくれるかしら。


エレナの土産話の方が楽しみ。

ハオマもアシャも、エレナの話しの中ではとても良い人のようだし、エレナを恨むようなことは無いと思う。

だからきっと、会えたのならまた良い関係になれるだろう。


あとは治安のこともあり、エレナが事故や怪我なく帰ってくることを祈るばかり。

信頼できる傭兵を雇うとは言っていたけど、やはり心配。


仕事中もそわそわと落ち着かない。

私が気を揉んでも仕方のないことと知りながら、仕事をしてはエレナのことを考えてという繰り返し。


仕事に集中できないので、庭に出てハーブの水やりや、庭師との生育状況の確認などをすることにした。


着々と加工についての工房の選定なども相談が進んでいる。

あとは移転に向けて着工だが、次の会議で承認を受けるのみ。

予算やその他もしっかりと見積もっている。

農夫や庭師を選任するという仕事が待ってはいるが。


もうすぐ昼だ。

エレナの帰りは夕方頃だろうか。

次にハオマたちにいつ会えるかわからないし、きっとギリギリまで滞在するだろう。


ハーブ園の横に物置を兼ねた小屋や、喫茶店を造る予定だが、管理人室的な住居もあると良いかも。

毎日通うのが大変な人や、農夫さんたちでも次男とかで家から出るという方には住まいを探す必要があるし。

農夫さん、庭師さん、喫茶店の従業員たちの寮のようなものも作りたい。


ゆくゆくは観光客の宿泊施設も作れたら良いのだけど。

それはまたハーブ園の状況をみてから検討ね。


庭のハーブたちはとても元気なようで、真っ直ぐにピンと立ち、どれも色鮮やかに葉や花、実を付けている。


すっきりとした良い香りに包まれながら水を遣る。

頭がすっきりして、悩みやなんかも何だかすっきり解決しそうな気になる。

落ち込んでも気持ちが晴れやかになる気がする。

私の庭への思い入れがあるからなのかもしれないけど、ハーブの力なんじゃないかと思ってる。

この素敵な庭を色んな人と分かち合えたら良いと思う。



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