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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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翌朝、3人ともほぼ同時にベッドを降りた。


ハルバードはやはり起きていたようだが、私とダンはよく眠った。

私は窓から朝日が差してきたため、目が覚めた。


「「おはよう!」」

「おう。」


私とダンが同時に朝の挨拶を交わす。

ハルバードはそれに応える。


「ダン早起きなのね。まだ寝てても良いのよ?」


そう言うと、ダンはケラケラと笑い始めた。


「もういっぱい寝たよ〜?いつもよりたぁくさんね!いつもお日様が起こしてくれるんだ。起きたら朝ごはんのお支度して、父さんの昼の握り飯作ってさ。だからまた寝るってやったことないからできないかも。」


健気だ。まだ幼いのによくやってたなと感心する。

そしてやっぱりかわいい。


それぞれ身支度を整え、朝食までの時間つぶしにまずこれからの予定を共有することにした。


朝食を摂り、荷物をまとめたら四つ葉へ移動する。

今日の宿は四つ葉で探す。

ハオマの家は地図に印をつけてあるが、その地図が正確であるとも限らないため確認してから訪ねる。

ハオマに会えても会えなくても、明日の14時までは四つ葉に滞在する。

それからシャムロックを出て、ゴールドガーデンへ戻る。

ゴールドガーデンの城へ戻ったら、ハルバードに報酬を支払い、解散。

私がハオマに会うためにハオマの家の近くを張っている間は、2人は好きに出歩いて過ごして良いこととし、ただしハルバードへはクレアへの土産のクローバーストーンを購入しておくよう依頼した。

ハルバードは職人でもあるためか、そもそもの物を見る目というものが確かなのだ。

彼にクローバーストーンを見繕ってもらうのが1番良い買い物が出来るだろう。

私が購入すると、相手も強気に出てふっかけて来る可能性も高い。ハルバードなら圧で店の人も適正に取引してくれると思う。


ハオマに会うことができるだろうか。

せめてアシャに会えたら。

2人は今幸せなのだろうか。

笑顔で過ごせているのだろうか。


会いたい。

たくさん話したい。

そして、この数年の空白を埋めていきたい。

彼らも同じように思ってくれるだろうか?

また友としてこれからの時間をたまには共有してくれるだろうか。


色んな思いがあるけど、2人が幸せであることをただただ願っている。


朝食を済ませた私たちは、荷物をまとめて四つ葉へ移動をはじめる。

時刻はおよそ9時。

治安も比較的良いため、それほど時間もかからず移動できると見込んでいる。

2人に会えるかどうかが問題だし、私が声をかけて会ってくれるのかどうかもわからない。

彼らにとって私との思い出は良いものなのか、悪いものなのか、私にはわからない。


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