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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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貴族の参加により、ゴールドガーデンのコミュニティが広がる可能性に期待したい。

それに、爵位を返還された家も、何かしらの功績を残せば私のように爵位を賜る可能性だってある。


ゴールドガーデンに爵位を持つ貴族が増えれば、国内での力が増すだろう。

何なら立候補をお願いしに訪問するというのも有りか。

彼らとはほとんど面識がないため、ご挨拶まわりとして面会を調整して頂こう。


そんなことを考えつつ、誰がどの担当となるかなどを確認した。


早速今日から立候補を受け付ける。

窓口はこの城へ。

毎日当番制で窓口に担当者を置き、手続きをしていく。

身分証(戸籍整理の際に発行済み)と共に、立候補する役職と、どういったことを任期中に行うかという公約を申請する。

窓口で受理されると、候補者受付票を渡す。


更に諸々の期間も見直し、立候補の受付期間を3週間とし、選挙活動として各村へ演説等の活動を行なって良い期間を2週間とした。

選挙活動はしてもしなくても特に問題はなく、金品の授受は一切禁止とする以外は特に規定はしていない。


トータル5週間後、選挙の投票日とする。

各村長は戸籍から名簿を作り、当日の投票を各村で行う。

投票受付は身分証を持って投票所へ行き、名簿と照会してから投票用紙を記入する。

20人の投票は大変だ。

そのため、8つの村で投票を分ける。議長と副議長、書記は信任・不信任として全村で投票し、残りの16人を割振る。従って、各村での投票は、議長、副議長、書記の4人の信任投票、各局の2名分の投票とした。

各村へどの担当の投票を依頼すらかということも決めた。

投票は朝の8時から夜の6時までとして、開票作業は当日の夜城へ集まり、不正の無いように皆の前で行なっていくこととした。

つつがなく会議は進み、それぞれが選挙へ向けて動き出す。


私は領内の貴族へ面会をすすめ、議会への立候補について打診していく。

立候補しないとしても、今後何かしらの形でゴールドガーデンのためにご助力頂けないかなどを相談していく。

もちろん、以前会議でもあったように、寄付金優遇制度を提案していく。

相手が何を望むかわからないが、通行手形や施設や道路などの命名権など、実用性もあり貴族の自己顕示欲も満たす制度だ。

もちろん金額に応じてではあるのだが。


無条件にご協力頂けるならばそれに越したことはない。


しかし、支援していただくだけのものならば、いつその関係性を切られるかもわからない。

ただより高いものはないのだ。

相手が財産を切り崩してくださるのならば、こちらも相応のお返しをして対等な立場でいなければならない。

変な言い方をすると、返礼がなければ相手よりも立場が下とも言える関係性になりかねないからだ。


そして、会議もようやく終わり、選挙へ向けて動き出した。

会議後に私やクエンティン殿へ『例の件』を聞きに来る人もいない。


私も『聞くな』と告げ、クエンティン殿も『知らぬ』と言ったことで、皆これ以上聞くよりも話が動くまで触れない方が賢明と判断したのだろう。

ゴールドガーデンの方々は優秀だ。


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