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静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
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おそらく噂はもう流れているだろう。

したがって、お相手が王太子殿下であることは既に知られている可能性もあるし、これから耳に入る可能性もある。


まずは先出しで大まかな情報程度はご報告しなければ、私への不信感が更に募る可能性があるため、この程度での報告とした。


きっと今日中か明日にでも殿下からの返書があると思うが、公の場での口頭でのやり取りが果たしてどの程度公式な効力を持つのか不明だ。


きちんと公式なものとしての形がなければ、何かの勘違いなどと周りから不敬であるとも見られかねない。

今後の殿下や王家のアクションも確認しつつという手探りな対応をせざるを得ない。


「では正式なご縁談のお申込みとなったら我々にもお知らせいただけるのですね。」


あえてクエンティン殿がそう発言する。

クエンティン殿は現場を見ているのだから知らないはずはないが、この後皆から聞かれぬよう予防線を張ったのだろう。


「そう言うことですね。何か噂が耳に入るかもしれませんが、正式にご報告するまでは間に受けずに誰かに何かを聞かれてもわからないと言うことで皆様もご対応をお願いします。くれぐれも噂に尾ひれをつけたりせぬようお願いします。」


そしてこの件もざわつきつつも終了した。


いざ、選挙についてだ。


ほとんど前回までに打ち合わせているから、あとは最終確認程度。

具体的に話を詰めたり、立候補する担当なども確認し、対立しないようにするのだ。

本来ならこういった担当部署の確認は選挙としてすべきでないのだろうが、軌道になるまでは現在のメンバーの参加は是非と言うところ。


万が一に一般からの候補者と対立して落選したとしても、ある程度引き継ぎを行なってもらうし、その後は今回の選挙に限り、特別に公務員として配置する予定だ。

現役メンバーの統率力や今までの経験や知識を失うのは、ゴールドガーデンにおいての損失でしかない。


それならあえて選挙せずとも現行のままで良いではないかとも言われるが、今後の運営においての公正さを維持するとともに、志のあるものを登用したり、知識や技術のある者をリーダー的な役割をもって適材適所で力を発揮して頂きたいのだ。

現行のメンバーでは数ヶ月の経験はあるものの、実際にその分野を専門に生業としているわけではないのだ。


ゴールドガーデン議会選挙。


今の所、オリバー殿が議長となる予定だ。

他は各々の本来の専門分野や、広報などの新しいものへ立候補が順調に決まっている。


一般からの領民や、貴族の立候補がどのようになるかは未知数。

貴族とはいえ、田舎の小さな屋敷で普通の商人のように暮らすような身分。

いかにも貴族然とした暮らしぶりの家はゴールドガーデンにおいては今の所居ない。

全盛期には子爵や男爵くらいの方々もいたようだが、王都などへ移っている。

今は準男爵が1家系と、騎士爵がお2人、我がディアス家同様、戦争中または戦後に爵位を返還した元子爵、元男爵がそれぞれ1家系だ。


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