表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
静寂と沈黙の彼方の喧騒  作者: あい。
134/398

134


2人とも無事全顔化粧を施した顔になり、あとは式の時間になるのを待つばかりだ。

間に合って良かった。

丁度そう2人で話していたところに、式の案内がやって来た。


「クレア・ディアス様、お迎えに上がりました。会場へご案内致します。」


部屋の前に既テッドとクエンティン殿が先に待っていた。


全員静かに移動し、数分移動して式場へ到着した。

何かの式典などを執り行う教会のような広い別館だ。

ここにも壇上に玉座があり、国王陛下と妃殿下が着席されるようだ。

壇の横にも椅子が並べられており、王太子殿下や、大臣などが着席する。


壇の前から何列もある座席に、招待された貴族たちが着席している。


私の席は王太子殿下の隣の席であった。

先ほどのことが頭をよぎるが、おそらく序列などを考えると、殿下が1番位が高く、私が主役ということで2番目の席なのだろう。

きっと他意はないはず。

テッドやクエンティン殿は壇から最前列に着席し、私を見守っている。


宰相様より、叙爵式開式の宣言後、壇上へ呼ばれる。

私の功績を述べられ、国王陛下より伯爵位を与えると宣言された。


「謹んでお受けし、爵位に恥じぬよう今後も精進致します。」


そうしてその証たる盾を授与された。

家宝として代々受け継ぎ、伯爵家を代々継承していくのだ。

国内の王侯貴族たちに見守られながら、叙爵式は無事に終了した。


そのまま続けてお披露目のパーティーが別の会場で始まる。

ゾロゾロと皆で移動し、エレナとも合流して会場へ入る。

すぐ隣の建物であったため、移動時間は2分程度だ。


移動しながら、若いご令嬢たちのファッションチェックをする。

大きな花飾りというものに興味津々なのだ。

確かに頭部を全てまたは半分くらいは覆えるような大きなものだ。

色もドレスに合わせているご令嬢が多い。

何より、圧倒的にバラと百合を模した飾りの多さに驚く。

まあそれらは豪華で映えるのだろうが。


会場へ入る際にはテッドにエスコートをしてもらい、フロアに着くとテッドはクエンティン殿が運んで来た椅子に腰掛ける。

私は手持ち無沙汰になってしまったぁと会場の隅へ移動しようとしたが、丁度国王陛下のパーティー開始のご挨拶が始まり、立ち止まる。

再度ご紹介頂き、私の功績を高らかに述べられる。

なんだか恥ずかしくて居心地が悪い。


それだけではない。

陛下のお言葉に驚くこととなる。


「ゴールドガーデン伯 クレア・ディアス卿とエドワード・グリーン殿の婚約について、先ほど2人から申し入れがあった。めでたい席で言うのもどうかとは思うのだが、ぜひ皆に周知してもらいたい。政略結婚となるかと思われていたが、2人の意思により婚約は解消とするそうだ。皆も若い2人のこれからの人生を温かく見守ってやってくれ。これよりこの話題は口にしてはならぬぞ。祝いの席なのだからな。」


陛下により皆へ婚約解消を宣言され、更にはこの話題に触れてはいけないと釘を刺してくださった。

結果としては有難いと思う。

お陰で色々な手間や気苦労が軽くなったのだから。


それからはパーティーが始まると、色んな人に話しかけられ、囲まれた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ