チートは俺じゃねえ
俺の頭の横にERRORと表示されていた。
不思議に思いつつ俺はそのERRORに触れた。
さ、触れた!なんだこれ邪魔過ぎるだろ!これ外すことできるのかな?外せなかったらやべえぞ、試しに引っ張ってみるがびくともしない。
嘘だろ...取れねえ..。いや、まだだ、この世界はファンタジーだ魔法でなんとか出来るかも知れない。
俺は昔読んだ小説を思い出す、肉体強化系の魔法ならいけるかもしてない。
目を瞑り集中する。草の擦れる音や水の流れる音が聞こえるが一つだけ今までに感じた事のない感覚がする。これが魔力なのだろうか?試しにゲーム等でよくある強化をイメージしてみる。
おっ!なんか体がポカポカする、出来るんじゃないかこれ?腕に力を込めERRORを掴み勢いよく引っ張る。
するとグチュリと嫌な音がしてERRORが外れた。
痛い、イタイイタイ、猛烈な激痛に身悶えする。
マジか!?もしかしてこれ外しちゃダメなやつか!
血がドポドポと流れる。ヤバい、これ死ぬやつですかい!!?慌ててHPを確認する。
9999999600/9999999999
9999999500/9999999999
9999999400/9999999999
あれ?そんなヤバくない?でも滅茶いてえ。
ポンッ[自己再生を発動します]
と機械染みた音声が聞こえる。
するとみるみる痛みが消え、血が止まった。
自己再生!?良かった!何だろう今の声?
ポンッ[個体名、スギトの回復を確認]
咄嗟に声が聞こえた方を見る。
そこには先程千切ったERRORがあった。
「ええええ!?お前喋れるの!?」
ポンッ[はい。喋れます]
「おいっ!急に流暢に喋れるようになったな!」
ポンッ[本当はあの様な感じなのですが、スギト様が外したことで、少しですが自我ができ話せるようになりました]
「そうなのか、じゃあ何でERRORと表示されてんだ?」
ポンッ[説明します。この世界はスギト様がよく知っているファンタジーな世界です。モンスターや亜人等が居てモンスターを倒すとHPやMP、魔法を覚えられます。その時に○○を習得しました。と言う機械のような物です]
おお!モンスターや亜人もいるのか、テンション上がってきたああ!っとその前に、
「俺のステータスがバグってるんだがどうしてだ?」
ポンッ[それはスギト様が転移するときにあちらの世界の神様が誤ってトラックをバグらせてしまい、貴方もバグってしまったと考えられます。私もその時にERROR として出てきたのだと思います]
「何故、俺を転移させようとしたんだ?」
ポンッ[この世界の神様とあちらの世界の神様が仲が良く、こちらの世界の神様があちらの世界のファンタジー小説を読み、稀に転移するようにしたのです]
成る程ね、運良く俺は異世界に来れたわけだ。ん?ちょっと待てよ。
「神様が居るということは、俺らバグって消されない?」
日本じゃ、バグが見つかったら運営に消されるはずだ。
ポンッ[それは心配ありません。神様が勝手につれて来て勝手消すのは酷いと、何もしないそうです]
良かった。マジで良かった。これで俺は異世界ライフを満喫できるわけだ。
「ちなみに俺の種族ってなに?」
ポンッ[分かりません。私が分かるのは、貴方は不老不死ということだけです]
「えっ!?いま何て言った?」
ポンッ[不老不死です]
「......」
「成る程、成る程」
「俺は人間をやめるぞぉ!JOJOォォ!!」
うん。人間ジャナカッタネ!
まあ不老不死だったらこの世界を満喫できるだろう。だらだら旅でもしましょうかね。
「おい、ERROR一緒に旅でもするか?」
ポンッ[喜んで。この見た目だと何かと不便なので剣にでもなります]
ん?こいついま何て言った?
突然ERROR が輝きだした。
「な、なんだ!?」
輝きが段々収まり、さっきまでERRORがあったところに綺麗な剣があった。
「ERRORが剣になったああああ!」
ポンッ[私はこの世界とスギト様の世界の物なら何でもなれるので戦いにも使える剣にしました]
「ああ、そうなんだ」
チートは俺じゃなくてERRORだったんだね。




