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プロローグ
もし、
これは、もしもの話だ。
もし、あのとき
あの絶景が堪能できるという
あのマンションの最上階に入って
あの人たちのことを思って
あの姉のことで踏みとどまらなければ、
“あの子”に出逢うことはできなかったのだろうか。
未だに僕は自問自答している。
それで、本当に良かったのだろうか…と。
…まあ、なんにせよ、僕はその後人生を謳歌できるので、いまさらそんな昔のことを掘り返しても何も面白くもないのだ。
さて、これは物語の当初、いきなり主人公が自殺をしようとする場面から始めようかと思う。だが、しかしこの自殺は結局は未遂で終わってしまうのだが…
あの子のおかげで…




