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ネコが鳴いたから、明日は休み

 「二名様のご案内です。」

 先輩の宮崎さんの声がフロアの客席のみでなく、キッチンまで聞こえる。次々に「いらっしゃいませ」がこだました。

 俺も自分に聞こえる大きさの声で「いらっしゃいませ」と呟いた。本音は「いらっしゃらないでください」なのだが。時給で働いているのでみんなそんな感じだ。

 不意に客の顔が目に飛び込んだ。

 「うわ、だるいな。」

 さっきと同じくらいの声量で呟いたが、そんな事を気に留める人はいない。

 入ってきた客は中学の時の同級生で、そいつは、俗に言うクラスの一群に所属していたような奴で、クラスカーストの底辺に近かった俺は、あいつのことが昔から嫌いだった。

 強者に媚いる糞野郎だなと当時から思っていたし、今もそうだと思っている。

 偏差値の低い学校に進学したと聞いていたが、バイト先であうなんて。

 隣の厚化粧ブスは彼女らしい。さっきから、あいつにべたついてる。お似合いだな、きたねぇケツでも舐めあってな。何が楽しくて生きてんの? 本当に嫌いだな。女が横を通ると、クセェ香水の匂いがした。

 むこうは俺に気づかなかったみたいだが、こっちからは凝視した。

 知合いなの? と宮崎さんに聞かれたが、めんどくさいので「違います。」と答え、5番テーブルの注文をとりに向う。

 

 この店はチェーン店で、立地の関係で学生の客が多い。故にこんな事は頻繁にある事だ。


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