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むいむいたん  作者: 無為無策の雪ノ葉
5  名も無き王の墳墓攻略

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名も無き王の墳墓攻略編エピローグ

―1―


 騎士鎧からバックウォーターソードを引き抜く。


 勝った、勝ったぞ。魔石を砕くしか――もうその方法でしか勝つ方法が無かった。ホント、余裕が無かった。一歩間違えれば、負けていた――いや、死んでいた。ちょっと迷宮のボスを舐めていたよな……。


 これで、こいつもゆっくり眠れるだろう。


 はぁ、とりあえず戦利品をゲットしようか。


 俺が騎士鎧と2つの剣を取ろうとした所で、ダークロードが光に包まれ、粉となり、そのまま霧散していった。へ? お、俺の戦利品……。


 手元に残ったのはバックウォーターソードのみ。ああ、一応、これは残るんだ。って、これだけか。


 部屋の隅に居た羽猫がこちらへと駆けてくる。戦いが終わったからな。でも、このノアルジー状態の時に頭の上に乗るのは勘弁して欲しいぜ。って、アレ?


 こちらへと駆けてくる羽猫が光に包まれていく。何だ、何が起こっている?


【エミリオがランクアップ条件をクリアしました】

【エミリオが小神獣にランクアップします】


 え? 謎のシステムメッセージが流れる。お前、何もしていないのに進化するのか?


「にゃ?」


【エミリオがスキル《ライトブレス》を獲得しました】


 光が薄れ、そこには虎くらいの大きなサイズになった羽猫が居た。おいおい、一気に大きくなったな。ホント、羽の生えた虎って感じになったぞ。もう羽猫って呼べないな、これからは羽虎か。でもさ、このサイズなら俺が騎乗することも出来るんじゃないか?

「にゃあ?」

 大きくなったが愛らしい顔立ちの羽虎が首を傾げている。そして、そのまま、しゅるしゅると、まるで空気が抜けた風船みたいにしぼんでいった。


 そこには元のサイズに戻った羽猫がッ! って、何で、元に戻ってるんだよッ! 気合いを入れると大きくなるとか、そんな感じなのか?


「にゃうん」

 心なしか羽猫の顔ががっかりしているように見える。ま、まぁ、この迷宮をクリアしたことで羽猫もパワーアップしたってコトで、いいか。


 その時だった。


「へぇ、妖精みたいな子の方が勝ったんだ」

 誰かの言葉が字幕として表示された。え? 誰だ?


「誰か居るのか?」

 俺は周囲に呼びかける。しかし、返事は帰ってこない。気のせい、か? いや、でも文字として表示されているってコトは誰かが喋ったってコトだよな? どういうコトだ? 誰かが俺の戦いを見ていたのか? でも、人の気配は無いぞ?


 周囲に線は見えないし、赤い瞳で探ってみるが何も見つからない。


 まぁ、ここで考えて立ち止まっても仕方ない。今は、早く、出来るだけ早くこの迷宮を脱出しないと、《限界突破(リミットブレイク)》の後遺症でヤバいことになりそうだしな。


 俺は急ぎ、真銀の槍の欠片を集め、刺さっていた真紅妃を引き抜く。と、そうだ。


 バーンの前に置いた真銀の槍の柄を拾う。見れば、バーンはかすかに息をしていた。バーンは何とか命を取り留めたようだな。と、ついでに回復魔法も掛けておくか。


――[エルキュアライト]――


 バーンに癒やしの光を降ろす。

「バーン、確かにステータスプレートは受け取った」

 バーンは未だ眠りについているようだ。俺の言葉が届いているのか、届いていないのか。ま、バーンはバーンで頑張れよ。




――エピローグ――


 舞台の中央が開き、下り階段が現れる。ここが最下層への入り口か。


 羽猫とともに階段を降りていくと巨大な赤竜の彫像が置かれた広間に出た。中央には今まで散々見かけた台座と、その上に揺らめく炎のようなデザインの杖があった。


【真魔石の杖】

【迷宮王製】


 よく分からないが、なんとなく凄そうだ。とりあえずゲットして魔法のウェストポーチXLの中に入れて、と。後は……。


 そうだよな。気になるのは奥に有る黒い直方体だよな。


 俺は、その元へと歩き、そのままモノリスに触れる。


【二重系のスキルツリーを取得しますか? Y/N】


 もちろんイエスで。これで3個目のスキルツリーか。今の俺のステータスプレートは黒だから、何の制限も無いんだよな。


【二重系のスキルツリーを取得しました。内容はステータスプレートをご確認ください】


 ああ、後で確認するよ。ちょっと今は急いでいるからな。


 俺がスキルを獲得すると同時にスキルモノリスが崩れ始める。ここも他の場所と同じか。二重系のスキルは再取得出来ないってコトだな。


 さて、出口は何処だ?


 ……出口は無さそうだな? どうやって脱出するんだ?


 と、そこで巨大な赤竜の彫像の後ろにスイッチがあることに気付いた。踏むタイプのスイッチだけど、まさか、コレか?


 スイッチを踏むと、スキルモノリスが置かれていた場所の更に奥の壁が開き始めた。ここが出口か。


 壁の奥は長いのぼり階段になっている。ここで階段かよッ! 今は、ちまちま上っている時間は無いんだよッ!


 俺は羽猫を抱きかかえる。


――《飛翔》――


 《飛翔》スキルを使い、階段を、通路を上っていく。そして階段を上りきった先は、ステンドグラスのある広間だった。えーっと、ココ、見覚えがあるんですけど……。


 もしかして、もしかしなくても試練の迷宮か? そうか、繋がっていたのか。この階段がある場所って円状に配置された燭台の中央部分だよな。まぁ、燭台は俺がインゴットに変えてしまったから、もう無いんだけどさ。


 と、場所が分かれば、急いで脱出するのみ、だな!


――《飛翔》――


 更に《飛翔》スキルを使い、試練の迷宮から外に出る。急げ、急げ。


――《転移》――


 《転移》スキルを使い自宅へと戻る。


 降りたった先では14型が待っていた。

「マスター、お帰りなさいませ」

 はい、ただいま。が、悪いが14型に構っている暇は無いんだ。


――《飛翔》――


 更に《飛翔》スキルを使い自室まで急ぐ。自室の扉を開け、羽猫を下ろし、ベッドに倒れ込む。


 ああ、《変身》スキルの効果が切れそうだ。コレ、元に戻ったら《限界突破(リミットブレイク)》の後遺症も消えるとか、無いかな? 無いよなぁ。


 俺の体が光に包まれ、姿を変えていく。元の芋虫の姿に戻った所で、それはやって来た。体中に走る激痛。俺は痛みに耐えきれず、そのまま意識が薄れていく。


 ああ、でも、これで『名も無き王の墳墓』も攻略か……。


 明日からどうしようかな……。





 八大迷宮・名も無き王の墳墓クリア

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