なぜなにむいむいたん1
シ「はい、こんにちはー。それではー、なぜなにむいむいたんの時間ですー」
ミ「よろしく頼む」
シ「むふー。はい、では、どんどん行きましょうかー」
ミ「うむ」
シ「今回、こちらのコーナーでは、今までの旅路の中でわかりにくかったことや、裏側の解説をしていこうかと思いますー」
ミ「主殿が大変な時に良いのだろうか?」
シ「むふー。大丈夫、大丈夫。主人公は死なないっ! キリっ、ですよー」
ミ「また、なんというか、メタな……」
シ「はいっ! では、まず最初は――何で最初に魔法を使えるようになったときに気絶したか、ですかねー」
ミ「ふむ。気絶ということはMPが枯渇したから、か? しかし、MPは成長しないのだろう? 魔法一回で枯渇するのはおかしいと思うのだが」
シ「はい、それが勘違いですね。むふー。その辺の答えはもうすぐわかると思いますよー」
ミ「そういえば、なんで最初の冒険者たちは――熟練者だと思うのだがジャイアントクロウラーごときに攻撃を食らっていたのだ?」
シ「あー、アレですね。おばぁ、あー、あー、あの探求士の女性は非常に面倒くさがりなんですよー。わざと攻撃を食らって逆に芋虫の動きを封じていたんです。なのに戦士の馬鹿が魔石ごと切っちゃうから怒ったんですねー。脳筋はホント、駄目ですねー。むふー。ちなみに(これも勘違いなんですが)『盗賊』というクラスはありません」
ミ「なるほどわざと囮になったのに魔石が手に入らなくて怒っていたのだな」
シ「そうですー」
ミ「そういえば世界樹の迷宮は木の属性が多かったと思うが」
シ「そうですねー。なので水と風の属性は効果が低くても効いてます。彼はSPに邪魔されたのを効果がないと勘違いしてますけどねー。あー、後、ウーラの馬鹿は、魔獣にはSPが無いと勘違いしています。脳筋はこれだから、駄目ですねー」
ミ「ところで、分岐点とは、何が分岐なのだろうか?」
シ「さあ? 人の側に立つか、立たないかとかじゃないですか? 良くわかりませんー」
ミ「そういえば、大森林にはSランクの冒険者が居るのだろうか?」
シ「むふー。世界で数人とも言われていますからねー、まぁ、八大迷宮の一つ、名を封じられし霊峰の攻略に来ているチームの中には、一人くらいはいるかも知れませんねー」
ミ「ちなみに今居るのがナハン大森林という島国。そして大陸の名前はアースティア大陸というのだ」
シ「うわ、如何にも説明臭い台詞ですねー」
ミ「む、そ、そうか?」
シ「はいはい、むふー。どんどんいきますよー。世界樹の弓や矢がゴミみたいな加工でも高く売れるのは世界樹の素材自体が貴重だからですねー。じゃあ、なんで目の前にある物から削り取らないのかというと、単純に削り取れないからですねー。そんなことが出来るのは彼くらいですよー」
ミ「うむ。アレを削り出せるのは主くらいだな。そうだ、主の糸も貴重な素材なのだ。糸を売って生計を立てた方が楽に暮らせると思うのだ」
シ「まー、それがばれちゃうと面白くないというか、ここまで進まなかったことになるのでー」
ミ「そういえば、女将は何故、最初に馬小屋のことも案内したのだ?」
シ「あー、アレはですねー。馬小屋ってテイムした魔獣を繋ぐとこなんですよー。つまり、彼は人扱いされたと感激しているが、女将さんは魔獣扱いしていたという滑稽なシーンですねー。まぁ、女将さん流のジョークなんでしょうが、笑えないですよねー」
ミ「よし、今から女将を斬ってこよう」
シ「むふー。はいはい、どーどー。そんなことで人を斬ったら駄目ですよー」
ス「き、斬らないでください……」
ミ「そういえば、主は良く線が延びていると言っているが、線の先の表記に違いあるとも言っていたな」
シ「そうですねー。鑑定済みや知識として知っているもの、叡智のモノクルが知っていたものは名前が表示されるみたいですねー。彼、最近、分かったって言ってましたよー」
ミ「な、なるほど」
シ「後はー、普通、中級鑑定は失敗しませんよー。なのに失敗したことがありましたねー。どうしてなんですかねー」
ス「それは……」
シ「はい、ストーっプ。後は鑑定の情報が少ないのも中級鑑定の使い方を間違えているからなんですけどねー。彼が早く気付くと良いですねー」
ミ「ところで、色々語ってしまった後なのだが、ここまで話して良かったのだろうか? 知る楽しみというのが薄れてしまうような……」
シ「はい、メタいことを言うのはNGですよー。では、今回はこれくらいにしますか?」
ス「え? 私の出番……」
シ「あなたの出番は永遠にありませーん」
ミ「いや、それは可愛そうな……」
シ「はい、ござるは黙っていてくださいー」
ミ「ござるって……、私、ござるとか言ったこと一度もないよ?」
シ「はい、そこ。素が出てますよー。もうね、私でもこの先、出番があるか分からないのにー。人を増やしてどうするんですかー」
ミ「だ、大丈夫だ。大陸へ渡るくらいに主が進んでくれれば……」
シ「そうですねー。そうなるといいですねー。とまぁ、そんな感じで、そろそろお開きにしますかー」
ミ「うむ」
シ「では、次回があればー」
ミ「またよろしく頼む」
ス「さようなら……」