3-38 星獣と星獣
―1―
ずた袋さんに連れられて舞台の上に。観客席は全て埋まっている。おー、俺ってば大人気じゃん。
目の前には巨大すぎる特大サイズの両刃剣を咥えた大きな青い犬? 狼が居た。ほぉー、狼の星獣様なのか。俺なんかよりよっぽどそれっぽいな。
『ほー。お前が今度の相手か?』
目の前の狼から念話が飛んでくる。うお、頭の中に声が響くって、ホントびっくりするなぁ。
『ん? どうやらただの魔獣じゃないようだな』
そうです。俺も星獣様なんだぜ。
『念話が珍しいのか? コレはコレで口に武器を咥えたままでも喋れるから便利なんだぜ?』
おー、言われてみれば。狼の姿だと武器は咥えることになるもんなぁ、不便そうだ。そう考えると武器を持つことが出来る分、俺の方がマシなのか?
『しかしまぁ、武器を浮かして使用するとか、突飛な魔獣だな。何かのスキルか?』
ははは、でも何のスキルかは秘密だぜ。手の内を明かさないのが勝利の秘訣だぜ。
『ほう?』
その瞬間、俺の背筋にゾクリと嫌な悪寒が走る。な、何をした?
『ふむふむ。なるほどな』
何がなるほどなんだ? よし、ならばこちらは鑑定だ!
【鑑定が失敗しました】
青い狼がこちらを見て、特大剣を咥えたまま、器用に口の端をつり上げる。
そして闘技場内に銅鑼の音が大きく響き渡る。くっ、試合開始か。仕方ない戦いを始めるか。
『ああー。ちょっと待て、俺の独り言を聞いてからでも損はないと思うぜ』
うん? 独り言?
『先輩からの忠告だと思ってよく聞け』
先輩? 俺が星獣様だと分かったのか?
『ああー、なるほどー、お前のその浮いている剣は《サイドアーム・ナラカ》ってスキルの力かー、これはなかなか面白いスキルだなー』
な、なんだと? 何でスキル名が?
『後は、ふむ。読み取れない謎のスキルも持っているようだな』
謎のスキル? そんなモノを持っていた覚えはないんだが、何のことだろうか? 天啓とか異能言語変換とか、それ系のことだろうか?
『SPの大きさの割にMPが少なすぎるな、非常にちぐはぐなヤツみたいだな』
ちょ、何を言っているんだ?
『SPの少ない箇所は、頭に手かな。その辺りだと攻撃が通りやすそうだな』
え? どういうこと?
『独り言だよ、独り言。うわぁ、ポロッと戦いの最中に調子に乗って情報をばらしちまったかぁ』
なんだ、この狼。
『さてと、やるか!』
その念話が届いた時には目の前から青い狼の姿が消えていた。
『ここだぜ?』
いつの間にか俺の目の前に青い狼が居た。そして口に咥えていた特大剣が振るわれる。ちょ、なんで危険感知が反応しない?
――《払い突き》――
俺はとっさに手に持った真紅で打ち払おうとする。
『判断は悪くねぇな。が、初級スキルで防げると思っているのが甘い』
打ち払おうとした真紅ごと特大剣に吹き飛ばされる。
――《魔法糸》――
俺は魔法糸を地面に飛ばし、空中で体勢を整えて着地する。いきなり吹き飛ばされるとか、どうなっているんだ。なんなんだ、あの特大剣は!
『ほうほう、中々の武器を持っているようだな。とてもLV7程度が持っているような武器じゃないな』
さっきから何なんだ? なんで俺の情報が読まれているんだ?
『ほうほう? 俺の武器が気になるのか? お前も鑑定持ちだろう?』
そうかよ。では、お望み通り鑑定してやるぜ。
【竜断ちの刃】
【竜を断ち切る刃。竜の骨より作られた竜殺しの特大剣】
青い狼が特大剣を振り払う。
『中々の業物だろう? 俺が殺した竜の骨から作って貰ったモノだからな』
ほう。武器自慢ですか。それなら俺の真紅だって中々のモノですよ。
『自分の槍も中々の業物だがね』
俺の言葉に青い狼が口の端をつり上げる。
『ほう、面白いことを言う。そいつはただの蜘蛛の魔獣から作られた魔獣武器だな。蜘蛛が竜に敵うと思っているのか?』
竜と蜘蛛なら、蜘蛛の方が魔獣としてのランクは下かも知れないけどさ、俺の真紅はそんな枠を超える存在なんだぜ!
『なら、どちらが上か試してみるか?』
その言葉と共に俺は真紅を構える。
『お前……なかなか面白いな。ランと言ったか、俺の名前はフェンリル。全てを喰らい尽くす終焉の狼だ』
フェンリルって、俺の知っている神話のフェンリルか? いやでも、この世界でも同じような存在が……うーん、分からんな。
『では、竜と蜘蛛、どちらの武器が上か勝負だな』
そう言うと共に青い狼が猛る。口に特大剣を咥えたまま吠えるとは器用なヤツだな。
よし、いくぜ。
―2―
口に咥えたまま無造作に振るわれる特大剣。
――《Wウェポンブレイク》――
真紅とグレートソードをクロスさせ相手の特大剣を受ける。
『無駄だ』
クロスさせた武器ごと叩き潰される。くそ、相手の攻撃が重すぎる。
『このまま行くぞ』
青い狼が口に咥えた特大剣を振りましてくる。何度も何度も、容赦のない攻撃だ。くっ……。
――《百花繚乱》――
振り回される特大剣を高速の突きで打ち返していく。特大剣の威力に押され突き返しながらもじりじりと後退させられる。
百花繚乱による高速突きが終わった後もお構いなしに振り回される特大剣。手数が、手数が足りない。
――《払い突き》――
青い狼の特大剣を打ち払おうとして、またも叩き潰される。
『学習しろよ、そいつは無理だろう?』
くそ、でもな、技がないんだよ!
『無いなら無いなりに工夫をしないとな!』
青い狼が後ろを向き、そこから大きく一回転、強大な破壊力を伴って特大剣が振り回される。
――《ウェポンブレイク》――
グレートソードでは受けきれないと判断した俺は真紅を盾のように構えて特大剣を受ける。しかし、そのまま真紅ごと吹き飛ばされる。俺は地面に叩き付けられゴロゴロと転がる。
『ほう。言うだけあって武器は頑丈だな。しかしな、お前は鑑定を防ぐ術を憶えた方がいいぜ』
ど、どういうことだ?
『手の内を全て読まれているから、為す術がないってわけだ』
そういうことか。あの時の背筋に走った悪寒は読み取られていたからか。俺の鑑定は失敗するし、読めても名前くらいなのに……くそ、何がどう違うんだ?
『お前はまだまだ弱すぎる。そこで寝ていろ』
青い狼の口に咥えられた特大剣が振り下ろされる。終わってたまるかよ!
――《魔法糸》――
魔法糸を飛ばし、そのまま体を滑らせる。先程俺が居た場所に振り下ろされる特大剣。寝ていろって、あんなもん喰らったら死ぬぞ。
『ほう。その糸のスキルは羨ましいな。俺も欲しいな』
のんきな言葉とは裏腹に再度、必殺の一撃が振るわれる。いつの間に目の前に!
――《ウェポンブレイク》――
振るわれた特大剣にグレートソードを触れさせる。グレートソードで防ごうとすればそのままグレートソードを壊されてしまいそうなので触れさせるにとどめる。俺はボールのように吹っ飛び、闘技場の壁にぶち当たり、そのまま跳ね返る。か、く、はっ……。
『言うほど効いてないだろ? わざわざお前のSPが多いところを狙ってやったんだからな』
そうかよ。ありがとうよ。
『お前は俺と同類みたいだからな。殺しちまうのは惜しいからな』
余裕ってワケかよ。しかも手を抜いているというよりも全力で遊んでいるという感じなのが悔しいな。
地面に転がっている俺にトドメを刺すためか、青い狼はゆっくりとこちらへ歩いてくる。そうだ、近寄ってこい。
青い狼の口から振るわれる特大剣。ここだ!
――《集中》――
集中しろ!
――《魔法糸》――
魔法糸を飛ばし、体を滑らせ青い狼の側面へ。
『甘いな』
青い狼の特大剣が軌跡を変え、横へ。それでも、ここが踏ん張りどころだ! サイドアーム・ナラカの姿が見えないお前なら、俺の剣の軌跡が読めないだろッ!
――《ゲイルスラスト》――
――《ウェポンブレイク》――
青い狼の死角をついた烈風を纏うグレートソードによる突き。突きが青い狼に刺さる。振るわれた特大剣は真紅で受ける。しかし、そのまま真紅ごと力任せに吹き飛ばされる。くそ、浅いか! せめて、とウェポンブレイクは当てて行く。
『ほう、俺に攻撃を当てるか』
ああ、やっと一矢報いたぜ。ここからが反撃だな。
『お前のその浮いている剣は厄介だな。それが、その槍だったならもう少しは俺に傷を与えられたかもな……いや、なるほど、そうか』
サイドアーム・ナラカは一本しかないんだ。そりゃね、両方持てるならそうするよ。グレートソードは重すぎるし、俺の腕だと器用に扱えないんだよ! となると自身の腕は真紅、サイドアーム・ナラカはグレートソードって決まっちゃうじゃないか。
『軌跡の読めない攻撃はさすがに俺も避けきれないな。ああー、その槍がそうじゃなくて良かったぜ』
くそ、挑発か? グレートソードを手放して真紅をサイドアーム・ナラカに持たせるべきか? いや、駄目だ。相手の言葉に乗っては駄目だ。
『安い挑発には乗らない』
俺の言葉に青い狼が口の端をつり上げる。
『挑発だと思うか? 俺の方が圧倒的に強いのに?』
助言だとでも言うつもりか?
また青い狼がこちらへとゆっくりと歩いてくる。俺は痛む体を起こし迎え撃つ。
――《ゲイルスラスト》――
『確かに見えない死角からの攻撃は脅威だな。だがな!』
烈風を纏った突きが特大剣によって受け止められる。
『一方からの攻撃なんて余裕で防げるんだよ!』
いや、まだだ!
――《スパイラルチャージ》――
真紅が赤と紫の螺旋を描き青い狼に迫る。
『更に言えば、お前自身からの攻撃は見えているからな。もっと余裕なんだぜ?』
螺旋の先には、すでに青い狼の姿がなくなっていた。な、なにッ!
『こっちだ、こっち』
相手からの念話に振り返る。そこには俺のグレートソードを受け止めていたはずの青い狼が居た。いつの間に? え? や、やばい。
俺はとっさに体を捻る。しかし、間に合わなかったのか俺の体に特大剣が生えていた。
『おー、さすがに致命傷は避けるか』
がはっ……。俺の口からも体からも体液がこぼれ落ちる。もし体を捻っていなければ俺の体は真っ二つになっていたぞ。
『降参したらどうだ?』
確かにな、地力が違い過ぎる……でもな、俺は負けないんだよ!
――《魔法糸》――
魔法糸を飛ばし、特大剣に斬り裂かれている状況から素早く跳び逃げる。はぁはぁはぁ。斬られた部分を見る。体の中が見え、ぼとぼとと体液がこぼれ落ちている。これ、魔獣だったからいいようなモノの人間だったら致命傷だぞ。死んでるぞ!
――《魔法糸》――
魔法糸で傷口を覆う。応急処置だが、仕方ない。
『まだやるのか。力の差はわかると思うんだがな』
負けられないからな。いや、負けたくないからな。
そう思った瞬間だった。
【サイドアーム・アマラが開花しました】
ここでか。ここでスキルが開花するか! ははは、諦めない気持ちがスキルを生んだのかな? コレを使って勝てってことだよな!
青い狼がゆっくりとこちらへ歩いてくる。のんきなものだぜ。まぁ、今の状態だと歩くのも困難だからな、近寄ってくれるのは正直助かるな。
――《集中》――
開花したスキルを活かすんだ、集中しろ!
――《ゲイルスラスト》――
青い狼の死角からの一撃。しかし烈風を纏った攻撃は、またも特大剣に受け止められてしまう。
俺は真紅を投げ捨てる。
『武器を捨てて気を引くつもりか?』
ここだ!
――《スパイラルチャージ》――
投げ捨てた真紅をサイドアーム・アマラが受け取り、向きを変え青い狼に襲いかかる! 今、開花したスキルまでは読み切れまいッ!
赤と紫の螺旋が青い狼を貫く。よし、通った!
その瞬間、青い狼から青い光が発し、俺は吹き飛ばされた。
『やるじゃねえか』
せっかくのチャンスが……。
『俺もスキルを使わせてもらっても良いよな?』
な、なんだと? 今までスキルを使っていなかったとでも言うのか?
―3―
青い狼が口に咥えた特大剣をこちらへ飛ばす。な、投擲だと。
――《Wウェポンブレイク》――
サイドアーム・アマラに持たせた真紅とサイドアーム・ナラカに持たせたグレートソードをクロスさせ飛んできた特大剣を受け流す。な、なんとか回避したぞ。
目の前には口の中に青い光を溜めた狼が。な、ブレスか!
――《魔法糸》――
魔法糸を飛ばし大きく跳躍する。それを追うように次々と青い塊が飛んでくる。口から球を吐くとか卑怯じゃね?
『回避されたか、俺もまだまだだな』
そう念話を飛ばす青い狼は、飛ばし地面に刺さっていた特大剣の前に居た。いつの間に移動した? 見えなかったぞ?
狼が再度、口に特大剣を咥える。
『次は……こういうのはどうだ?』
青い狼がこちらへ飛びかかってくる。特大剣が右、左とステップを踏むように襲ってくる。
――《集中》――
相手の攻撃をよく見ろッ!
――《ウェポンブレイク》――
青い狼の攻撃に逆らわず武器ごと吹き飛ばされながらウェポンブレイクを当てていく。
『ほう、上手く防いでいくモノだな』
そろそろのはずだ。
その瞬間、地面から特大剣が生えていた。え? 青い狼の口からは特大剣が消えている。な、なんで下から?
俺の下半身が特大剣によって貫かれる。
『おー、串刺しだな』
俺の体から刃が抜け、そのまま特大剣は地面の影へとずぶずぶと消えていく。そして青い狼の影から特大剣が生えてくる。影を移動した?
『不意を突くにはいいスキルだろ?』
体から刃が抜けると同時に体液が大量に吹き出る。俺の体には血が通ってないんだろうか。これが血液だったら出血死している量だな。あー、あまりのことに痛覚が麻痺しているのか、あまり痛いって感じがしないな。
『さすがにSPが多めなだけあって丈夫だな』
くそ、のんきなもんだぜ。しかし、やつの特大剣はもう限界のはず。へへへ、来なッ!
青い狼が俺にトドメを刺そうと特大剣を咥えたまま近寄ってくる。
――《集中》――
ここが正念場だ!
――《ゲイルスラスト》――
青い狼の死角からの攻撃。
『さすがに同じ攻撃が過ぎるな』
グレートソードから放たれた烈風の突きは受け取られもせず打ち払われた。
『で、もう一方がまた死角からの攻撃か?』
ああ、そうだよッ! だけどな、狙っているのはお前じゃないんだぜッ!
――《ウェポンブレイク》――
真紅が、サイドアーム・アマラに持たせた俺の槍が、ヤツの特大剣、竜断ちの刃を打ち砕く。キラキラとヤツの特大剣の破片が空を舞っていく。驚いたヤツの口から剣の柄が落ちる。
俺の、俺の真紅の勝ちだッ!
ここから逆転だぜ!
その瞬間、ヤツの口が青く光る。やばっ!
――《魔法糸》――
俺は魔法糸を飛ばし、大きく跳躍する。俺が居た場所に青い塊が炸裂する。危ない、危ない。
『まさか、俺の剣が折られるとはな……。お前を甘く見ていたか』
その通り! 俺も星獣様なんだぜ、同格なんだぜ?
『フフフ、ククク、ファファファ』
青い狼が大きく咆哮する。
『いやいや、久しぶりだ。どうやら俺の真の姿で相手をする必要があるようだな!』
ちょ、何言っているの? 真の姿とか、そういうお約束は要らないんです。そんなボスキャラみたいな……冗談じゃない。
『ちょっと待て!』
俺は慌てて天啓を飛ばす。
『どうした?』
青い狼が光に包まれて姿を変えようとしている。不味い不味い。こっちはズタボロなのに真の姿とか意味わかんないです。
『この勝負、自分の勝ちだ』
青い狼の光が止まる。
『何を言っている?』
そりゃね、これから真の姿を見せるぜーって時に相手から勝利宣言されたら戸惑うよね。
『最初に言ったろう? 蜘蛛と竜、どちらが上かの勝負だ、と』
俺は砕け散った竜断ちの刃に真紅の穂先を向ける。
『自分の勝ちだ』
俺の言葉に青い狼は鋭い牙の生えた口を大きく開けぽかーんとしている。そりゃね、俺も屁理屈だとは思っていますよ。
『くくく、面白いヤツだ』
青い狼がその尖った鋭い牙だらけの口を大きく開けて笑っている。
『そうだな、お前の勝ちだ。はははは、降参だ。俺の負けだ』
青い狼が笑い転げている。
『ランと言ったな。お前は見所がある。お前はもっと強くなれ』
言われなくてもだよ。
『しかし次は、ないからな』
そんな怖いことを言うなよ。
青い狼がこちらへ歩いて来る。
『ここが、これが、この闘技場の事実上の頂点を決める戦いだ』
あー、そういえばすぐに次があるんだよな。剣聖様だったか……。俺、ぼろぼろじゃないかよ。
青い狼が俺の頭に軽く手を乗せ、ぽんぽんと叩く。おいおい、俺は子どもじゃないんだぜ。振り払っちゃうよ?
『まぁ、待て。傷を癒やしてやる』
俺の体に青い何かの力がみなぎってくる。何だ、コレ? この闘技場で発動したと言うことは魔法じゃないのか……? 何かのスキルか? え、この青い狼って回復スキル持ちってこと?
『少しはマシになっただろう?』
貫かれたり、貫かれたりした傷が癒えている。す、凄い。この力欲しいんですけど。
『ふ、次はこんな片手落ちのお遊びでは無い、魔法有りの本気でやり合いたいモノだな』
いやいや、勘弁してください。俺はね、戦闘狂じゃないんだ。回避出来る戦いは回避したいの。
青い狼が悠然と闘技場の舞台から去って行く。ふぅ、これじゃあ、どっちが勝利者かわからないな。
次は、このまま剣聖様との試合か。ここまで来たんだ、勝ちたいなぁ。
6月23日修正
誤字修正
2018年8月31日修正
両刃剣を加えた → 両刃剣を咥えた
2020年1213日誤字修正
自力か違い過ぎる → 地力が違い過ぎる