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プロローグ

読んでて気持ちー話を目指します


不定期投稿

男は赤い髪を逆立てた。

この腐りきった社会をその拳1つで組み替えるのだと。

それは彼が初めて地面に叩き付けられた瞬間でもあった。

そして男は"ウミ"を見た。


騒がしいロンドンの街のカフェも、"そこ"の周りだけは矢を放ったような静けさだった。

太陽の光が差し込むテラス。

「…ためいき。」目の前の幼なじみ、黒羽ニルが呟く。

風が彼女の側からむかってくる。

「今はキンチョーしなくていーのに。」

俺は炭酸水でノドを湿らせる。

ジュワジュワと言う音を聞く俺。

名前は小鳥遊アソビ。

「してねェよ。」

…炭酸飲みながら話すの難しいから話しかけんじゃねぇ。

さっき俺が盛大に落とした豆の菓子に名前も分からない鳥が集まっていた。


「…まぁ、アソビのことだし、しないよね。」どこか諦めたふうこいつは言った。手には桃の炭酸割りみたいなノミモノ。


「お前にゃ関係ねーだろ。わざわざこんなとこまで来やがって。」

「ロンドンなら行きたいじゃん。アソビのおかげでお金は出るんだし。」

「遊びじゃねーんだぞ。」

「…ようやくまじのデートですかー?」

「バカか。……そっちは俺が全部用意するに決まってんだろ。」

「ォ!さすがアソビ!鈍感に見えて分かってる〜。」

彼女は俺に人差し指をピッと向けた。

…俺は漫画の鈍感系主人公じゃねーんだよ。


俺がここにきた理由はボクシングだ。

俺は小さい頃から風だった。神速の速さで敵の懐に潜り込み鬼人の一撃をお見舞いする。

高校生になって、世界大会に出場する俺。

ニルはオマケだ。

こいつは昔っから無駄に世話焼きで、俺の1歳年上だからって姉貴ぶりやがってる。

正直イライラするところもあるが、彼女は100%善意でやってるのがさらに面倒くさい。


彼女は街を歩く人達を眺めては、ゴクゴクとジュースを頬に詰める。

その光景に一瞬どことなくもどかしさというか、なにかが詰まったような気持ち悪さをかんじる。


ピーンとスマホから通知がくる。

決勝は4時間後。

俺は突き抜けるような空を見てあくびをかましてやった。

ありがとうございます

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