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レポート44:今後の方針について。

「さてと、問題が一つあるな。」

フレイドが旅のメンバーに加わったのも束の間。問題整理のターンに入る。聡い者もそうでないものも。こんかいの最大の問題については記憶に新しかった。

「...黒いローブの男の所在かい?」

「あの男...一体何者なのだ?」

黒いローブの…長いな。今度略称を考えよう。

とりあえずあいつの発動した魔法陣について考える。

大規模魔術は地面に刻印を行い、そこに魔力を流すことで発動する。しかし、あのローブは…直接魔力で陣を敷いた。そんな芸当は…普通はできない。しかし、できる宛がない訳でもない。

「推定...エルフ族じゃないかと俺は思っている。」

「同感ですね。」

「その根拠は?」

「転移魔術。あれは、かなり高度な魔術だ。まず通常に種族では発動すらままならないだろうな。

それに防御に使っていた魔術も即時発動にしては強度がたかすぎる。」

「問題はエルフですらも発動ができるかどうですが...エルフの中でも研鑽を積んだ、ハイエルフなら可能だと考えます。」

ヒューマン、サラマンダー、ノーム、エルフ。現存する基本4種族。

+でどちらかといえば種族というより精霊に近しいシルフ。

その中でも最も魔術に対して適性のあるエルフ族。その住処は、木都エルイド。

木々が生い茂る樹海の中にあるとは聞いているが。

「まった。エルフとはしばらく連絡が取れていないのだぞ。奴らの国にどのように向かうというのだ?」

「そこが大問題なんだよな」

肉災以降、エルフに関する情報が一切確認できなくなった。

なんでも肉災の原因は自然を汚した他種族にあると考えており、国交を絶ったとか。

「とりあえず、木都に向かうことになるだろうな。」

「エルフと最も国交が深かった国は...土都でしょうか。」

「…残念ながら、水都はその二か国とはそんなに接点がないね。」

「サラマンダーの方は?」

「最も仲が悪いといっても過言ではないわ!!」

「まあ...火と木だもんな。土の方はどうなんだ。」

土の都。ノムニス。地下にあり、鉱石資源を生かしたものつくりが盛んな土地。職人気質なものが多いゆえに、その制作物の品質も高く、ノーム製というだけで付加価値になるほど。

「んー…まあ良くも悪くも無い程度ではあるが……肉災以降姿を見せておらぬな。時たま商人が来る程度であろうか。」

「やっぱ直接出向くかないか…」

「とはいえ地下であろう?どうやって探すのだ?」

「そこはまあ。人間探知レーダーのマスターで」

「失礼極まりないな?」

「マスター相手ですので。」

「…ああ。カキュウくんの解析で地形を調べるのか。」

固有術式:解析。触れた物の情報を参照できるが…その範囲については得る情報量を減らせばその分広げることができる。

「できるのか?そんなこと。」

「大まかな…例えば1/10ピクセルで、情報を地形のみに絞れば10kmまでなら行けないこともない。」

「便利だね…君旅のナビゲーターとかやったらいいんじゃないかい?」

「誰がこんな世界で旅するんだよ。」

「それもそうだね。」

「とりあえず俺が『解析』で地形探査しながら木都。あるいは土都の先に見つけた方に行くって方針で間違いないな。」

「異論ありません。」

「長旅になりそうであるな!」

「…土都ならカキュウくんの義手もいいものあるかな?」

「さあ…どうだか。」

過去一宛先の見えない旅路になりそうだ。

何が起こってもいいように、最大限の準備をしておこう。

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