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レポート31:カエルに次いで

「…あっちぃ……」

「お目覚めですか。マスター」

「最悪の寝覚めだよほんとに…」

少しばかり日も傾き、焼け石に水程度に気温も下がった頃に過求は目を覚ました。

「まさか泳げないがここまで重度だとは。」

「悪かったね…にしてもいやー…凄い水操作だな。

まるで姫様みたいじゃないk「見たのか!?」

「え…あ、いや…前助けた時に…帰り水路を割りながら歩いてた覚えがあって。」

「…ああ、そうか…そうだね。君が救い出してくれたんだからそりゃ見てるに決まってるか…」

「まぁそんな神経質になるのもわかるけどな。

確か姫様に関する情報は秘匿してるんだろ?」

「あ…ああ。だが万が一ということもある…いくら君でも不用意にあまり言わないでくれると……」

「騎士団長さんは大変だね。分かった。姫様については必要な時以外話題に出さないようにしよう。」

「ん…ん?…まあ、うん。わかった。」

「?」

なんとも歯切れの悪い返事をするウィーネを不思議に思いつつもまあそんなことはどうでもいい。

それよりもカエルだ。カエルはどうなったという気持ちが抑えられなかったのか、呆れ顔のモノリスがカエルの死骸を引き摺ってくる。

「おー…!これか!!」

「まだ厳密な実験は行っていませんが…

死後、引き上げるまでマグマの中に浸かっていてもなんの変化もないことから、恐らくかなりの熱耐性を持つかと……」

「すごく楽しみだが…まだ探すものはある。」

「次は…亀かい?」

「その通り石。に関しては最悪後で探してもいいが…防具だけは最優先事項だからな。」

「亀の目撃情報があったのは、日の沈んだ時間帯のみだそうです。」

「てことはそろそろか。気絶してちょうど良かった。」

「私たちがいなければ脱水でしんでいたというのに…気楽なものだ。」

「そうかな?そうかも。」

その変化は、突然だった。

日が沈み切り、マグマの明かりが光源になり始めた頃、唐突な地響きが辺りに響いた。

大地が…否。岩が動いている。よく見てみるとそれは、リクガメのような生き物。

「…なるほど。カエルのマグマを受けてもビクともしないとは丈夫な岩だと思っていたが……

まさか…岩に見える、亀の甲羅だとは。」

「ご都合的に進みますね。」

「ご都合ではなく必然だ。ここの山頂ほどの環境はそうそうあるもんじゃない。

それに適応した生物が固まっているのは道理なんだよ。」

「それで。あれはどう倒すんだい?」

「そんなもの決まっています。」

モノリスが地面に手を付くとカメの下から噴水のように水が噴き出し、カメが打ち上げられて凍らを下に落下。じたばたと手足を動かすだけの煮るなり焼くなり状態には僅かに憐憫すら覚える。

「こういった甲羅のあるタイプはひっくり返せばいいのです。」

「お、おう。それはそうか...」

っ蛙と比べてあまりにも容易に終わったことに何処か拍子抜けしつつ、ひっくり返ったカメにとどめを刺す。

「カキュウくん。このカメは食べられるのかい?」

「【解析】は大丈夫って言ってる。」

「なら食べてみるのもいいかもしれませんね。保存がきくようであれば旅の食料になるかもしれません。」

「とりあえず何匹か連れて帰るか...」

亀の死体を肉ごと【倉庫】に収納すると少し疲労を感じ、座り込む。

「後は鉱石の方かな?」

「...いやそれはまた今度にしよう。モノリスが無限に水を出せるとはいえこの暑さだ。

そろそろ切り上げた方が良い。脳へのダメージは再生するようなものじゃないからな。」

荷物をまとめ、下山を開始。

人1人しか通れないような、1寸先は崖の山道を降りている最中。それは起きた。そう、それは不運と熱による不注意だった。戦闘を行くモノリス。その後ろに過求。その後ろにウィーネ。まず、ウィーネが少しふらつき過求の肩を掴んだ。必然的に躓き、過求は壁に手を着いた。

すると、誤作動を起こしたアームバンカーが壁に炸裂。そこにあったのは、お求めのエネルギーを蓄え、衝撃で放出する鉱石。ここまでいえば、答えはひとつ。

「っ!【」

なにか言うよりも早く、衝撃が遅い吹っ飛ばされ山道を外れる。

「カキュウくん!」

手を掴んだウィーネ、しかし、その程度で何とかなるような状況ではない。

吹っ飛ばされた勢い。重装備と自由落下。

そのまま足は山道を離れ、ウィーネと過求は空を舞う。

「【アクア・ギア】!!」

水球に包まれた2人が谷底に落ちていき、消えていくのを見届け、モノリスはとりあえず山を降りる。

2人の無事を信じて。

モンスター紹介:ロッカクタートル

六角形の連なったような形の甲羅を持つカメ...と思いきやすっぽんに近しいモンスター。

その甲羅は鉱物に近く、環境故に火や熱に対する完全な体制を獲得している。

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