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デートを終えて(1)

 おかしい。

 私は、つい今の今まで王都にいたはず。


「どうしてレフィーの家で目が覚めたの……」


 気付いたらレフィー愛用のソファで寝ていた私は、身体を起こして座る体勢になった。


「ミアの家でもあるので、私の家という表現は正しくないかと」


 まさかあのデートは夢オチ? と思うも、すぐ左隣でツッコミを入れてきたレフィーの手には、王都で買った本が。

 そのレフィーが、目だけをこちらに向けてくる。


「ミアがここにいるのは、ミアが気絶したので引き上げてきたのです」

「……はい?」


 気絶? ……気絶!?

 何故に気絶した、私。記憶にある最後って、何してたっけ…………って、あ。


「驚きました。何故、鼻で息をしなかったんです? 人間は、それが可能な構造をしていたと思いますが」

「いやいや、驚きましたはこちらの台詞だから。あんな初キスでガッツリくるとは思っていなかったから。普通にパニックになるから」


 涙を見せるヒロイン。その頬にヒーローが指でそっと触れたなら、やはりそっと触れるだけのキスが来ると思うでしょう。まさかあの少女漫画展開から突然ティーンズラブに切り替わるとは、夢にも思わない。


「初キスは独自の統計なのですか? キスはミアの作品において、重ねるだけは百二回、深いキスは二百八十六回でしたので」

「数えたんかいっ」


 そして私も初耳の事実!


「十二回登場した『おんぶ』が体験できてよかったです」

「『おんぶ』が十二回も。定番とはいえそんなに描いていたなんて……って、どこまでおんぶしたの?」


 行きは途中までレフィーに乗って、馬車に乗り換えていた。レフィーと一緒に森に降り、そこから最寄りの馬車止めまで歩く経路だった。帰りも馬車なら、気絶した私をおぶった状態では見咎められそうなものだが?


「王城の庭までですね」

「はい?」


 まったく予測していなかった場所がレフィーの口から出て、つい間抜けな声で返してしまう。


「西区に王城の庭に繋がる地下通路があるんですよ」

「地下通路……」


 それ、王族しか知らないはずの隠し通路じゃ。


「そこから、庭の一画にある外からは何も見えず何も聞こえない結界へ行き」

「結界……」


 それ、王族が身を隠すとか密談するとかに使う秘密の場所じゃ。


「そこで竜に変わって、ミアを乗せて家まで帰ってきました」

「ソウデスカ……」


 「便利なものがあったので利用した」くらい感覚で言われたなら、最早それ以外言い様がない。この竜が人類の敵でなくてよかった。本当によかった。


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