表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/69

そんなこんなで初デート(2)

「さあ、出かけましょう。王都へ向かいます」

「えっ、今? 今からはさすがに時間が遅いんじゃない?」


 レフィーに乗ってひとっ飛びすればすぐなのだろうが、それでも今は既に夕方。本屋も仕立屋も絶対に開いていないと思う。


「ああ。正確には明日の朝からデートを始めたいので、今日のうちに向こうの宿に泊まります」


 何のロケの前乗りだ。

 というか一緒に宿に泊まる時点で、初デートの順序立てを間違っていやしませんか。明日の明日から始めるからそれはノーカンですか、そうですか。

 思い立ったら即行動。予想以上に『即』で驚かされるが、見習いたい部分ではある。


「ときに、ミアは湖では妙な芝居をしていましたよね。儚げな女的な」

「妙な芝居って……寧ろあっちが村の皆から見たアルテミシアよ。レフィーが無遠慮な態度を取ってきたから、こっちも遠慮は要らないと思ったの」


 手籠めされかけてまで「お止めになって」とか、お上品なままでいられるわけがない。もしかすると生粋のお嬢さんならそうしたかもしれないが、生憎私は、お嬢さんでない記憶を取り戻してからの人生の方が長いのだ。


「では今のところ、ここにいる貴女は私しか見ていないわけですか」

「そうね」

「いいですね、それ。ではこの先も私の前でだけ、今の貴女でいて下さい。本当の貴女は、私だけのものです」

「……っ」


 ええい、このイケメンが。絶対、面白がっているだけのはずの台詞に、うっかりときめいてしまうから質が悪い。


「では竜になりますので庭に出ましょう」


 レフィーが先だって歩き出す。

 私は彼に気付かれないよう、その背中に一瞬だけ口を尖らせてみせた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ