保健室でのこと
「では、「キーンコーン……」」
とアーロンが不気味な笑みを浮かべて何か言おうとしたとき、ちょうど一限目の授業が始まるチャイムが鳴った。それでアーロンは一旦ためた。チャイムがなっている間も下手な表情でこちらを見てくる。治療について何やら重要な説明が始まめるらしい。その後ろでクロエは何やら準備をしていた。手にはナイフを持っていた。それに何やら怪し気な瓶を抱えて隣にある準備室の方へ入ってくのが見えた。怪しすぎる何やらこれからどのような治療が行われるのか私に緊張が走った。アーロンは何やらマッドサイエンティストと行った風貌であるし、怪し気な表情なのだ。私が少し怖く思うのも当然であると思う。それにクロエも会ってからずっと無表情で何を考えているのかも分からない。
チャイムが鳴り終わり私はいつでも逃れるように前屈み気味に構えて
「はい」
そう言った。これからどのような治療に関する話が始まるのか真剣に傾聴した。場合によっては逃げるように。
「では、その前に悪いが私は朝食を済まさせてもらう。先ほどからお腹が空き過ぎて耐えれないんだ」
アーロン先生はへにゃりとして体から力が抜けてソファに寄り掛かった。するとすぐにクロエは準備室からサンドウィッチを持ち出て来て、テーブルにそれを置いたのだ。私も体から力が抜けた。先ほど前での緊張感も一緒にどっかに行ってしまった。
「おや、クローディア嬢も朝食はまだなのかい?」
「いえ、そういう訳ではありません。お気になさらず朝食を続けてください」
私は何かを言う気力も出なかった。ほんとに紛らわしすぎる。アーロン先生はあのような怪し気な風体であるし、クロエは無表情すぎて何を考えているのか分からない。最悪な組み合わせだ。ついつい勘違いをしてしまった。そんなことを思っているとアーロン先生は朝食を終えて満足そうに自然な爽やかな笑みをしていた。いつもあのような爽やかイケメンの笑みを浮かべてくれたら、さっきのような勘違いをしなかったのに!と思いつつ、アーロン先生が話を切り出すまで待った。
「さて、今度こそこれからのことについて話そう」
やっとアーロン先生はそう切り出した。そして
「まず、最初に疑問に思ったかも知らないけど、このメイド服を着たクロエは僕の助手兼お世話係だからよろしく」
軽いノリでそう言った。クロエはアーロンの後ろに立ち礼をした。私も会釈をしておいた。
「では、君の治療方法を話そう」
アーロンはそう言った。