表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/185

40話

 前の事件からそう時間がたたないうちに、俺は魔術教会の瑠璃男さんの部屋を訪ねていた。

「あの~、大変申し上げにくいことなんですが・・・・・・借金させてください!!」

「なんや、もうお金なくなったん? 大事に使えって言ったやんけ」

「哲夫君、教会からは出せないから、個人的に出資してあげようか?」

「? あっ! 違いますちがいます!! 実は現金じゃなくって・・・・・・」

「ああ、万能の槌ね。だいぶ無茶苦茶しとったもんな、前回」


 そう、非常に残念で断腸の想いだけど、マジカル・マッスル・スーツがお亡くなりになった。

 無茶苦茶に振り下ろしていたイチモクレン達の破片で、スーツが所々ほつれてしまい、着ることが出来なくなった。

 具体的には・・・・・・股間部分が盛大に裂けて、上着のすそも大分短くなっていた。

 そんな状態で泣いたり、神様とキスしていたのかと思うと・・・・・・ちょっと恥ずかしい。

 何より、俺が着れないと判断すると、何故か機能まで無くなって只の布切れになっていた。


 そして、未だに魔法の適性が無い俺は、魔法に対して完全に無防備ということになる。

 そんな状態で、任務をしたら?

 うん、俺の命が危険で危ない。

 そんな訳で、非常に遺憾で納得なんて出来っこないが、これからのことを考えて身を切るの想いで、清水の舞台から飛び降りるつもりで、万能の槌を都合してもらい為に来たんだ。


「ちなみに、複数個買ったら割引とかない?」

「アホ、普通は生涯で2個、3個やぞ」

「だよね~」

「何なら管理神様に掛け合ってみるかい?」

「アホ言いな! ラズリーは気付いてないみたいやけど、コイツ本質的にテスラのヤツと同質やで!」

「あ~、それは・・・・・・」

「え? 何かやったの? あの人」

「知らんでええ! でも、キミには必要分しか渡せへん! ワシの権限で絶対に許可せーへんからな!!」

 何やったんだよ、あの人。本当にいい迷惑だよ、まったく。


◇ ◇ ◇ 


 はあ~、ちょっとしたお小言貰いながらも、どうにか万能の槌を貰うことが出来た。

 ・・・・・・借金が一千万を超えてしまったけども。

 千四百万の借金って、16の子供が背負って良いものなのだろうか?

 あ、俺一応30超えたオッサンでもあるのか。

 まあ、俺自身納得して作った借金でもあるんだから、裁判所になんか行かないけどね?

 たぶん、行っても無駄だろうし。何せ債権者は国の法律超えて活動する団体だしね。

 余計な事したら、今度こそ無給で働かされるに決まっている。


 さて、今回の槌では何を作るべきかな?

 ・・・・・・やっぱりスーツだよな。

 魔法をレジスト出来る技術を身に着けるまでは、耐魔法は必要だし。

 何より、身体強化がないと近接戦闘に持ち込めないしね。

 攻撃手段が、投擲と近接武器ってバランス悪いよな。

 あ~あ、魔法ってなんで祈りが必要なんだよ! 向いてないんだよ根本的に俺は! この世界に!!

 って、嘆いていても始まらない。


 生き残ることを最優先にするなら耐魔法と身体強化。そしてこの前みたいなことがあってもいいように、防刃加工も必要だよな。

 でもな、防刃加工って明らかに服の領域を超えるよな。

 鎧とか鎖かたびらとかになるのかなぁ? そんなのをこの時代に来ていたら・・・・・・うん、頭が可哀想なやつに認定されるな、却下だ却下。

 待てよ? 一つの服にそこまでの機能って乗せる事出来るのか?

 

 ・・・・・・出来ないこと・・・・・・ないのか?

 よくよく考えてみたら、この槌の力の源泉はこの世界の管理神様なんだし、管理しているぐらいだからこの世界では少なくとも万能であるはずだ。名前につけてるぐらいだしな。

 なら、全部盛りしても意外とイケるんじゃ・・・・・・?

 試してみる価値・・・・・・あるんじゃないか!?

 そう! この不思議道具の限界を知るにも、この試みは必要じゃないだろうか!? いや、そうに違いない!!

 そうと決まれば、さっき考えた3つのほかに必要なもの書き出してみよう!!


 

 よーし! これぐらいでいいかな?

 ・・・・・・欲張りすぎたかな? いや、いけるハズ。

 なんたって万能だもん。

 いっくぞー!!


◇ ◇ ◇

 

「ほう、それでまた借金を催促してきたんやな?」

「そうだよ、ひどいよ! 全然万能じゃないじゃないか、キツネえ〇ん!!」

「誰が〇もんやねん! ワシャキツネじゃ、タヌキやないで」

「いやぁ~、よく考えて使えって前に話していましたが、まさか考えすぎて壊す日が来るとは」

 考えに考えたあれやこれやを込めて振り下ろした万能の槌は、変化もしないまま砕け散った。

 万能とは、本当に万の能力を乗せる事ではなかったらしい。

 

 今回はなんとかキツネ様を拝み倒して、借金は据え置いたままもう一つ拝借することが出来た。

 よくよく聞いてみたら、俺の構想を実現させるにはせいぜい4つ分が限度らしい。

 何せ、服に与える能力は魔法であってその他の便利な能力ではない。

 あくまでも、魔法なのだ。

 さらに祈りを省略して発現している事実だけを、固定する魔法も付与しないといけないらしく、それが一番槌の能力を消費しているといわれた。

 ・・・・・・ってことは、ある程度は管理神といえど制限があるということになる。

 自分の創った世界なのに、不便な制約かけたもんだな。


 まあ、万能の槌の限界をタダで手に入れたんだ。

 それだけでも儲けものだろう。

 とはいえ、新しいマジカル・マッスル・スーツを、いや、マジカル・マッスル・スーツ改を手に入れることに成功した。

 耐魔法と身体強化、防刃加工。そして、軽微な回復魔法を付与した新しい俺の勝負服が出来上がった。

 

えも〇はネコが(ry

次回投稿は11/18を予定しております。

では、次回投稿で。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ