チャプター12-1「特殊コマンド説明*反撃の序曲:第3ラウンド開始直後」
=サイクロプス特殊コマンドの説明=
サイクロプスには特殊コマンドが存在する
この特殊コマンドは状況に応じて色々と組み合わせる事が可能で
システム面に予めインプットしておけば、コマンドを入力する事で使用可能だ
なおコマンドはキーボードで入力する
たとえば、本来のTSCのジャンプ力だが2メートルとなっている
これはTSCの限界値ではなくリミッターを掛けている為にこの数値となっている
これにリミッター解除プログラム
〜ハイジャンプ〜を入力する
まず初めにキーボードのctrlを押した状態でHを押し
その後Enter押す事で事前入力が完了となる
この状態でジャンプボタン(左親指のボタン)を押す事で3メートル弱まで
ジャンプ力が上昇する
〜前方宙返り〜
Ctrl+R→Enter→ジャンプボタン
TSCがホールでやった特殊ジャンプ
その他に様々な特殊コマンドが存在し
人間をベースとした行動はすべて使用可能だ
近接戦闘による行動としてジャンプ蹴り 上段回し蹴り 正拳突きなど
コミュニケートとして ガッツポーズ 挫折(orz)など
なお特殊コマンドは一度使用すると再度入力をしなければ同じ行動でも使用する事が出来ないようになっている。
=反撃の序曲=
隊長は一通り説明を終えた後「で、どうするの」と言った感じだった
俺は隊長へと質問する
「このキューブの上に登れないかな〜?」
隊長から連絡が返って来る
「流右にきついかな、、。でも無理じゃないかもしれない」
そう言い終えると、隊長はブツブツ考えこんでしまった
隊長は無線を切るのも忘れていたため
全員のコクピット内には小声の独り言が響き渡っていた
「ん〜でもあれか〜、Rコマンドを使ったら壁に激突するし」
「うーん、Hコマンドだけじゃ届かないしな〜、、、、、、、、」
3分くらいそんな独り言が続いただろうか
やがて応えが出たみたいだ
隊長は俺達に「うん、やってみようね」と一言いい終えるとまた黙りこんでしまった
こっちの足手まといが一気に頼みの綱へと早代わりである
やがて視界が暗闇からスタート地点の映像へと切り替り
ブザー音が鳴る
ブザーが鳴り終えて
最終ラウンドが開始された
試験のクリアラインがどれくらいかはわからない
正直敵の兵装が違いすぎるので、ぐっと低いのかも知れない
そんな事を今考えた処で意味は無いのだろうけど
やはり気になってしまうのは確か話だ
試験開始直後痛かった胃も今は痛くない
手の平の汗も大分落ち着いた
敵が目の前に来たって今の俺なら驚きはしないだろう
こうなった以上最後まで戦ってやる
最終ラウンド開始直後隊長から通信が入る
「それじゃーやってみよっか、03号機君こっち来て」
隊長に言われるがまま03号機が動きだす
正面のキューブへと隊長に誘導されて
キューブと向かい合うようにして止まる
03号機の位置を確認して隊長から通信が入る
「ctrlを押してTを押してから前進」
隊長の元気の良い声が響き渡る
響き渡る声に命令されて首を上下に振ると
やがて03号機はキューブに背を向ける状態で密着し
ピタッと止まった
「今度はctrlを押してKで前進して」
隊長に言われる通りコマンドを入力したのだろう
03号機がしゃがみ片膝の姿勢で止まる
「みんな、03号機君の上に乗るからね」
隊長が言うには03号機を踏み台にするとの事らしい
隊長が通信を終えると隊長機が03号機へと進んでいった
やがて隊長のTSCは03号機の肩に登るとバランスよく直立した
隊長機から通信が入る
「少し前進して」
そういうと03号機は左手中指を少し押したのだろう
さっきまでの方膝のポーズから直立姿勢をとり
3メートルを軽く超える巨人の出来上がりである
また隊長から通信が入る
「それじゃーいっくよ〜」
少して抜けた掛け声と共に
隊長のサイクロプスは俺の頭上6メートルの高さまでジャンプした
クシャっと崩れ落ちる03号機を尻目に
隊長機が優雅な空中浮遊を終えキューブの天辺へと華麗に着地した
その着地の後、隊長機が小さくガッツポーズをしたのが見えた
俺はそれを見て 「あんな事もできるのかと」小さく眩いた
見とれる俺たちを見上げるようにして立ち上がった隊長機から無線が入る
「どんどん来てね〜、ぼさっと立ってるとやられちゃうわよ」
一番最初もさっきだって、やられたのはあんたのせいだ!!と思った
04号機の無線が入る
「俺も頼むわー」
03号機がそれに応え、また先ほどの作業を開始した
04号機の機体が空中へと舞う
キューブの天辺へと華麗に着地する
俺もそれに続くようにして、キューブの天辺へと
2人を追い駆けるようにジャンプした
その間03号機は大忙しである
04号機を送った後俺を空中へと持ち上げた
03号機は何度もクシャッと潰れながらも、俺たちの作戦に参加してくれたのだ
そのおかげて、今3機はスタート地点正面のキューブの上に登っている
やがて落ち着いた所で隊長から無線が入る
「登れたのは良いけど、この後どうしよっか、、。」
唖然とする隊長を見かねて04号機から通信が入る
「敵の頭上におるんや、このまま狙撃したらええやないか」
俺が04号機に続くように通信を入れる
「ええそうですとも。敵が軍隊だっていうのならこちら側はゲリラ戦で挑むまでです!!」
そういうと俺はまだ1発も撃っていないライフルのマガジンを無意味に入れ替えた
ガシャンっという音と共にマガジンが地面へと落ちた