Chapter.5「剛拳餓鬼 後 」
すいません、実生活での用事が重なり続け遅くなりました。久しぶりの投稿で、色々とダメかもしれませんが、宜しくお願いします。
モニター越しで事の次第を見ていた 紙袋は今モニターで起こったことが理解できなかった。
「主任?」
隣で静が不思議そうにこちらを見ている。だが、幸いなことに彼の顔は紙袋を被っていて、その表情は推し量ることが出来なかった。紙袋は、フランツィアが敗北するとは思っていなかった。話に聞いていた彼女ならば、あの程度の相手では決して負けるはずがないと確信していた。
世間を賑わせ、ありとあらゆる人間に恐怖を与え、対象を無惨な肉塊へと次々に変えた最強の殺人鬼。それが彼女だったはずだ。
だが、今モニターに映っている彼女は、紙袋からしてみれば、興醒めもいい所であった。
(……おかしい、噂と現実に明らかな差がある。最初の相手が弱すぎたせいで見極め切れていなかったのか?結局彼女は私の望む人物ではなかった、ということか…)
そう思い、紙袋は部屋を後にしようとした。だが、
「待ってください、主任」
後ろから静が引き留める。
「一体、どうしたんだね?もう勝負はついたろう?美しい彼女が肉片に変わるのを見るのは忍びない」
「い……いえ、その…まだ終わってないみたいですよ?」
確かに、後ろから聞こえる部下たちの声は、肉片に変わっていく彼女を思う哀れみではなく、驚愕の色が濃い。
意を決して、モニターを見ようと振り返った紙袋が見たものは――――――――――――――――――――――――――――――――――――。
■
それに驚愕したのは、フランツィアを敗北に追い込んだ男―――狗我 功也―――も同じだった。かつて、裏の世界で「飢えた拳鬼」と呼ばれ、とあるヤクザの鉄砲玉として暗躍していた。
曰く。彼の肉体は、銃が効かず。その拳と蹴りは、人間を超えている。
とまで言われていたのだ。それに彼の拳には、彼女の内臓が潰れた感触が残っている。
だが、彼女は立っていた。だが、次の瞬間。
「――――――――は?」
急に軽いものがぶつかったかのような衝撃が走り、狗我はたたらを踏んだ。一瞬目を離してしまった彼はすぐにフランツィアの居た場所を見た。
そこには誰もいなかった。
「何処に行きやがった!!」
そう言って周囲を見渡そうとした彼は何故か足の力が抜け、その場に膝をついた。
そこで彼は知った。自分の脇に、丁度彼女が持っていたナイフと同じ大きさで出来た刺し傷に。
『ハハハハHAHAHAHAHAHA!!!』
彼の目の前に彼女は立っていた。
しかし、様子がおかしくその目は真紅から『紫色』へと色が変わっている。
『悪には、死を。アクニハ、DEATHをォォォオォオォォォオォ!!!!!!!』
その声は、不自然に反響するような声で、男とも女かも判別不能な声だった。
だがそんなことは、狗我にとってどうでも良いことだった。
「やっと本気になったのk―――」
そう言おうとした、狗我 功也は首を一瞬にして断たれ、その生涯を終えた。
■
フランツィアは、目を覚ました。そして目の前の惨状を見て、またやってしまった、と言うかのように額に手を当てている。
「力の制御が効かなくなったか。そろそろ不味いな」
目の前に散らかっているゲル状の赤と灰のコントラストを見て息を吐くと、後ろを向いて歩きだそうとした。すると
「おいおい、久しぶりの再会なのに。無視しないでよ、姉さん」
その声を聞いたフランツィアは、その顔に憎悪を滲ませながら、振り返る。
それよりも先に銀色の何かが振り抜かれ、フランツィアの左腕は、鮮血とともに宙に舞った。
次回の投稿は未定ですが、できるだけ早く書きたいと思います。それではまたの機会に。




