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CELL 悪逆ノ善  作者: 根倉マクロ
プロジェクトCELL篇
4/8

Chapter.3 「最強陥落」


長らくお待たせ致しました。

島の地下にある研究所のモニタールーム。そこに紙袋(おとこ)はいた。


「ふふ、素晴らしい…。やはり、彼女を呼んで正解だったな」


紙袋(おとこ)の前にはあらゆる情報(データ)を精査している部下達。そして巨大なモニターがあり、彼は彼女(フランツィア)と田中との実験を興味深く眺めていた。


彼がモニターを眺めていると、彼の側に静が駆け寄ってきた。


「主任~、って…わわわ!?」


そして、何もない床で盛大に転んだ。


「全く…そんなに急いでどうしたんだい?」


「えへへ、すみません…。じゃなくて、主任。所長から通信が入ってますよ!」


「…そうか、分かった。直ぐに行く」


彼は直ぐ様、モニタールームを後にした。



そして、彼はとある部屋にいた。そこは彼以外入室を許されていない、特殊な部屋だ。部屋の中央にはプロジェクターがある。彼は電源を入れた。すると、映像に初老に入ったばかりの、紳士の様な男が現れた。


『やあ、久しぶりだね。(とおる)くん。』


そう、それが紙袋(おとこ)の名前だった。


「はい、所長は息災ですか?」


『ああ、キミに後を任せてバカンスを楽しむ、最高の気分だ。』


「そうですか。それで、用件は何でしょうか?」


『ああ、そうだった。何でも、上の方で視察団が来るらしい。』


「視察団?よりにもよってこの時期に?」


『質問に質問で返すのは、感心しないな。まあ、良いだろう。今だから、こそだと私は思う。』


「所長…いや、教授。…そういう事なのでしょうか?」


『ははは、その呼び方。まるで大学時代に戻ったみたいだね。兎も角、気を付けることだ。』


「…はい、分かりました。」


『ああ、ではな。…またキミに会えることを期待しているよ。』


そう言って、プロジェクターの映像は消えた。

紙袋(とおる)は部屋を出て、モニタールームに戻った。


「主任、どうでした?」


静が紙袋(とおる)に尋ねる。


「ああ、どうやら上から視察が来る。警戒した方が良さそうだ」


そう言う紙袋(とおる)の顔は、紙袋に隠れて見えなかったが、その瞳は憎しみに染まっていた。


「そうですか…。あ、そうじゃなくて!彼女が大変なことになってるんですよ!」


「何?すぐに行く!」


そう話ながら、紙袋(おとこ)と静はモニタールームに向かった。




そこに居た者は、皆戦慄していた。あの『現代の斬裂魔』 フランツィア・エルヴァンハイムが、血濡れで倒れている姿を。

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