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―9―

 年が明けもう三月だった。

 受験休みが終わり、久しぶりに登校したしおんは、教室の窓から三年間を過ごした学校の校庭を見渡した。

 去年の今頃は悟との将来を真剣に考えていた時期だった。毎日がバラ色で、悟と会える休みの日を待ちわびて、わくわくした日々を送っていた。

 その悟はもういない。彼が死んだときは、何度も死ぬことを考えていた。それでも彼が残してくれたメッセージを読んで、生きる気力を取り戻すことが出来た。

 しおんは手帳にはさんであった、悟からのバースデーメッセージが書かれたカードを取り出した。

『しおん誕生日おめでとう。しおんと同じ日に歳を取っていけることが、俺は何だか嬉しいんだ。ずっとしおんと一緒にいたい。死んでも生まれ変わったら、またしおんを彼女にしたいって俺は思うんだ』

 しおんは、抱きしめるようにカードを胸に押し付けた。

『しおんが俺のドラムが好きだって言ってくれたことが俺は嬉しかった。だから俺の夢をあげる。俺は必ずプロのドラマーになるよ』

 しおんはカードを手帳に戻し、鞄から悟がくれたスティックを取り出した。

 右手で器用にくるりとスティックを回すと、微笑んでスティックを見つめ、教室を出て行った。

(悟――、待ってて、私が変わりにあなたの夢を実現してあげる。そしたら直ぐにあなたのところへ行くから。待っててね、悟――)


 部室の傍へ行くと、中からドラムを叩く音がしている。

 しおんは感心したような表情をして、部室のドアを開けた。

 しおんが部室の中へ入ると、ドラムを叩いていた松本雅司が、手を止めて振り向いた。

「珍しいじゃん松本君。ドラムなんて叩いちゃってさ。いつもは頼まないと叩いてくれないのに」

 雅司はにっこりと微笑むと、両手でスティックを器用に回した。

「もう最後だからさ、佐山とここで練習するの。最後に気が済むまで叩いておきたくて」

 そう言うと、雅司はまたドラムを叩き始めた。しおんは優しい表情で、ドラムを叩く雅司の後ろ姿を見つめていた。その姿に、しおんは悟の面影を見ていた――。


 ドラムを叩く手を止めて、汗を拭いているしおんに向かって雅司は言った。

「もう、教えることはないな。スッゲー上手くなったよ」

「小梅さんたちの指摘が厳しいからね。早くみんなのレベルの追いつかないと、クビになっちゃうから」

 そう言うと、しおんは微笑んで立ち上がった。

「松本君、本当にありがとう。これだけ出来るようになったのは、松本君のおかげよ」

 雅司はにっこりと微笑むと、得意げに腕を組んで言った。

「じゃあ、なんかおごってもらおうかな」


 しおんがつくしの家のカレー専門店のドアを開けると、正面のカウンターの中につくしがいた。つくしの向かい側には小梅の後姿がある。

 つくしは顔を上げると、嬉しそうな表情を見せた。

「しおんさん! いらっしゃ……」

 最後に口ごもったつくしを不思議そうに小梅は見ると、つくしの視線を追って振り向いた。

「んっ? 雅司じゃん」

「よう、ねーちゃん。なにサボってんの?」

「うるさいわね。バンドの打ち合わせよ。ちょービックニュースなんだから」

 そう言うと、小梅はつくしに視線を戻し、怪訝そうな顔をした。

「つくし?」

「…………」

「おい、つくしんぼ」

「…………」

「こら! つくしんぼ!」

 怒鳴るような小梅の声に、つくしはびくりと小さく飛び跳ねて、小梅に驚いた顔を向けた。

 小梅は不思議そうに小首を傾げた。

「なに固まってんのよ」

「いや……、あの……、えっと……」

「なに?」

「いや……、あの……、こちらのお客様は?」

「雅司だけど。私の弟」

 つくしは上目遣いで、ちらちらと雅司を見ながら、もじもじしていた。

「こ……、小梅おねーさまの……」

 小梅としおんは不思議そうにつくしを見ていた。

 雅司は何事もなかったように、小梅の隣に座った。

「で、ねーちゃんビックニュースってなに?」

「んっ? あー、メンバーがみんな集まってから発表するから」

「ふーん、そう。んじゃカレーでも食って待ってようかな」

 雅司はそう言うと、顔を上げてつくしを見た。すると、つくしは真っ赤な顔をして俯いた。

 雅司はつくしの顔を覗きこみながら言った。

「ねえ、なにがお勧め?」

「ひゃっ、ひゃい。えっと、本日のお勧めは、えっと……」

 つくしが口ごもっていると、しおんが横から口を挟んだ。

「ドライカレーとかも、結構いけるのよ」

「そう、んじゃそれにする」

「はい、ドライカレーでごさいますデスね? 少々お待ちくださいませデス……」

 つくしの言葉遣いに雅司が小さく苦笑すると、つくしは目を剥いて固まってしまった。

 そんなつくしを、探るような目つきで小梅はじっと見ていた。

「おい、つくしんぼ? あんた、まさか」

 つくしは怯えた表情で、小梅に目を向けた。

 小梅はにやりと口元を緩めた。

 つくしは慌てた様子で言った。

「ちちちち、違います! 違いますから!」

「別に照れることないじゃん」

「やめてください! 私、お父さん呼んできます!」

 つくしは奥へと消えて行った。

 口を押さえて笑いを堪えている様子の小梅を、しおんと雅司は不思議そうに見ていた。



 恵梨香とカンナが揃ってやってくると、小梅はカウンターの中の栗雄に言った。

「おじさん、つくし呼んできてもらえます?」

 栗雄はつくしを呼びに行き、暫くすると一人で戻ってきた。

「何だか具合が悪いから、これないって言ってるんだけど」

 小梅はにやりと口元を緩めると、「仕方がないね。じゃあ、おじさんが代わりに聞いておいて」と言った。

 小梅は立ち上がって、わざとらしく咳払いを一つ吐いた。

「発表します」

 皆、小梅に注目した。

「実は、ヘレンを映画の主題歌に使いたいという、オファーがありました!」

 小梅は皆の顔を見渡して、口を押さえた。

 皆、目を剥いて声を失っていた。

 小梅が腹を抱えて笑い出すと、皆も次第に顔をほころばして、小さく笑い声を漏らし始めた。

 恵梨香は腹を押さえて言った。

「ふふふ……、小梅さんたら、なに言ってんの? ふふふ……、そんな馬鹿な……、ふふふ……、嘘でしょ?」

 笑いの収まった小梅は、すっきりとした表情をしていた。

「嘘じゃないよ」

 しおんは目を丸くして叫んだ。

「ほんとに!」

「ええ、本当よ。みんな! メジャーも夢じゃないからね!」

 絶叫するように喜びの声を上げているメンバーを、小梅は満足気な表情で見つめていた。

「やったな。ねーちゃん」

 小梅は黙って頷いた。そして、店の奥のほうを見つめた。

「全部。つくしんぼのおかげよ」



 店の中は酔っ払いどもで、どんちゃん騒ぎの状態だった。いつの間にか豆造も加わって、栗雄と一緒に盛り上がっていた。

 しおんと雅司は酔っ払いには付き合ってられないというような顔をして、つくしの自宅へと上がっていった。

 しおんがつくしの部屋のドアをノックすると、中から小さくつくしの声が聞こえた。

「つくしちゃん、具合どう? 入ってもいい?」

「はい……」とまた、か細い返事が返ってきた。

 しおんがドアを開けて中を覗くと、つくしは背中を見せて座っていた。

「つくしちゃんどうしたの? スカートなんて、珍しいじゃん」

 さっき店にいたときは、胸にゴシック体で、『ROCK!』と書かれたピンクのトレーナーにジーパンだった。

 しおんと雅司は、顔を見合わせて小首を傾げると、つくしの後ろへ腰を下ろした。

 しおんが呼ぶと、つくしはゆっくりと身体をしおんのほうに向けた。

「えっ? どうしたの? つくしちゃん、お化粧なんてして」

 つくしは俯き加減で、床にのの字を書きながら呟いた。

「女の、身だしなみです……」

 しおんと雅司は顔を見合わせて、小首を傾げた。


 *


 スタジオにつくしが入ってくるなり、小梅は驚いたように言った。

「なんだ、おめえ! そのへんちくりんな化粧は!?」

 つくしは慌てた様子で言った。

「ええ!? 変ですか!?」

 カンナが「ちょっとやばいわよ」と言うと、恵梨香としおんが相槌を打った。

 つくしは泣きべそをかきながら言った。

「やだあ……、どうすればいいんですか?」

 小梅は呆れたように溜息を吐くと、化粧道具を取り出した。そして、つくしを椅子に座らせた。皆、つくしの周りに集まった。

 小梅はつくしの化粧を直しながら言った。

「そもそも、あんた童顔なんだから、変に化粧するとケバ過ぎるのよ」

 小梅は口紅を塗り終えると、満足気に頷いた。

「ほい、出来たよ」

 つくしは手鏡を覗き込んで、嬉しそうな顔をしていた。

「ありがとうございます。小梅おねーさま」

「全く急に色気づいちゃって、でも早いとこ手を打たないと、雅司のやつ東京に行っちゃうよ」

 つくしは目を丸くして驚いた。

「ええ!? なんで!?」

「あっちの大学に行くのよ」

 つくしは放心状態に陥っているようだった。

 そんなつくしを見てカンナは噴出すと、小梅に訊いた。

「なに? 小梅ねーさん。雅司君がどうしたの?」

 小梅はにやりと口元を緩めると言った。

「雅司に惚れちゃったみたいなのよ、つくしんぼのやつ。いちころだったみたいよ」

 カンナと恵梨香は顔を見合わせて噴出した。

 つくしは蚊の鳴くような声で呟いた。

「小梅さん……、私……、どうしたら……」

「どうしたらって、告白するしかないでしょ?」

「そんなの無理です……。絶対振られます……」

「女は当たって砕けろよ」

「砕けたくないです……」

 恵梨香が励ますように言った。

「大丈夫よ。つくしちゃんだったら、絶対うまくいくって」

「無理です……」

 カンナがにやりと口元を緩めて言った。

「男なんて素っ裸で抱きつけば、いちころだって」

「そんなこと出来ません!」

 小梅は呆れ顔で言った。

「とにかく、雅司のことは置いといて練習するよ。もう、メジャーデビューは目の前なんだからね」

「無理です……。歌なんて歌ってる場合じゃないです……」

「なに言ってんの! ふざけんじゃないわよ! 映画の挿入歌も、もう一曲作んなきゃなんないのよ!」

「無理です……。曲なんて思い浮かびません……。今……、彼のことで頭がいっぱいで……」

 小梅が真っ赤な顔で目を吊り上げて、わなわなと震えだしたのを見て、恵梨香は慌ててつくしと小梅の間に割って入った。

「とっ! とにかく! 今日のところは解散ということで。えっと、私が何とかするから、ねっ? 小梅さん、いいでしょ?」

 小梅は怒りを押し殺したような口調で言った。

「こ……、今週中に何とかしなかったら……、男女交際禁止にするからね……」

 恵梨香は顔を引きつらせて頷くと、つくしを連れてスタジオを出て行った。


 つくしと恵梨香がいなくなると、小梅は椅子に腰掛けて、がっくりとうな垂れた。

「全く、あのこは……、メンタル面が全然駄目なのよね。極端すぎるのよ。なんかあると、直ぐに歌えなくなっちゃう……。こんなんで、プロでやってけるのかしら……」

 その頃しおんは別のことで悩んでいた。

 つくしが雅司に気があると聞いてから、胸の奥が締め付けられるような感じを、ずっと受けていた。

(な……、なんで私……、なんでショック受けてるの?)



 練習が中止になり、夜の中央公園で、しおんは七色にライトアップされた噴水を見つめていた。

 ふと、腰掛けていたベンチの隣に誰かが座り、何気なくそちらに顔を向けた。

「まっ! 松本君!」

 雅司はしおんの声に驚いたように仰け反った。

「何だよ、そんなにびっくりしなくたってさ……」

 しおんが思わず顔を背けると、雅司は不思議そうに言った。

「えっ? なに? なんか、今日ジムにも来なかったみたいだし、体調でも悪い?」

 しおんは黙って首を振った。

「変なの? ……そうだ! つくしちゃんのところに行こうか?」

 しおんは驚いて雅司を見た。

「えっ!?」

「俺、あの店のカレー気に入っちゃってさ。今度は俺がおごるよ」

「だ……、駄目よ!」

「えっ?」

 雅司の驚いた顔を見て、しおんはまた俯いた。

「どうしたんだよ……。佐山、なんか変だぞ?」

「そんなにつくしちゃんに会いたい?」

「えっ?」

「そうなんでしょ?」

「いや、別にそんなんじゃないけど……」

「嘘よ! そうに決まってる。つくしちゃん、可愛いし、か細くて女の子らしいし、ああいうこがタイプなんでしょ? 松本くんは」

「なに言ってんの?」

「私なんかこんなにムキムキの筋肉女だし……、私だって前はもっとスリムで女の子らしかったんだから!」

「いや、知ってるけど……」

「嘘よ! そんなにつくしちゃんに会いたいなら、一人で行けばいいでしょ!? 松本君が行ったら、きっとつくしちゃん、大喜びするわよ!」

 雅司が話しかけようとすると、しおんは立ち上がって走っていってしまった。


 *


 食卓の向こう側の棚の上にある、写真たての中の母親の写真を、つくしはぼんやりと見つめていた。

 母親の記憶は全くない。どんな声だったのか、どんなものが好きだったのか、母親のことは全く分からない。自分を産んで直ぐに亡くなってしまったので当然のことだ。

 つくしは、赤ん坊の自分を抱いて写っている、母親の写真をじっと見つめた。母親はとても幸せそうな表情をしている。

(お母さん、幸せだった? 幸せだったらいいなあ……。私も、幸せになりたいの……)

 はあっと溜息を吐きながら、膝の上のヘレンを撫でていると、家の電話が鳴った。

 電話はしおんの母親からだった。

『そちらに、ウチのしおんがお邪魔していませんか?』

「いえ、ウチには来ていませんけど……」

『そうですか……、夜分恐れ入りました』

「もしもし!? しおんさん、どうかしたんですか?」

『それが、まだ家に戻っていないもので……、携帯電話もつながらなくて……』

 電話を切ると、つくしは壁の時計を見上げた。時刻は深夜の零時を過ぎようとしている。

 つくしは急に不安な気持ちが沸き起こってきて、胸を押さえた。すると、椅子の上でヘレンが急に吠え出した。ヘレンの吠え方は何だか尋常じゃなくて、つくしはますます不安になってきた――。


 つくしはヘレンを連れて外へ出た。なんだかじっとしていられなくなったからだ。

 いつもは自分の横をちょこちょこと歩いているヘレンだったが、今はつくしを先導するかのように必死に前を進んでいく。つくしは当てもなかったので、ヘレンを追いかけるように進んで行った。

 ヘレンは海岸へ出る砂利道を進んで行こうとした。そこは砂利道だったので、後ろ足を車椅子に乗せていては進みづらそうだった。つくしはヘレンを抱き上げて、その道を早足で進んで行った。

 海岸は真っ暗だった。打ち付ける波の音が不気味で、つくしはヘレンをきつく抱きしめた。すると、ヘレンはもがきながら顔を出し、また激しく吠え出した。

「どうしたの? ヘレン」

 ヘレンは海の方を向いて吠えている。

 雲に隠れていた満月が姿を現し、辺りが少し明るくなった。つくしは海のほうに目を向け、はっとその目を見開いて息を呑んだ――。

「しっ! しおんさん!」

 海の中へゆっくりと進んでいく人影があった。それは間違いなくしおんだと、つくしは思った。

「えっ? なんで? えっ? なに? どうしたらいいの? えっ?」

 つくしは携帯電話を取り出した。

「えっと、誰に電話すれば、えっと、どうしたら、えっと、やだ! どうしたらいいの?」

 とにかくしおんの家に電話しようとつくしは思った。しかし、指が震えて上手く操作できないでいた。

「はやく! 早くしないと!」

 その時だった――。

 直ぐ横を誰かが物凄い勢いで走りすぎて行った。

 つくしは驚いた顔をしてその人影を目で追った。あっと言う間に人影は海に突っ込んでいき、しおんを追って水しぶきを上げながら海の中を進んでいく。

 つくしは呆然とその光景を見つめていた――。

「佐山!」

 その人影がそう叫ぶと、つくしはハッとした表情をした。その声は雅司のものだった。

「佐山! なにやってんだ!」

 雅司はようやくしおんを捕まえた。水面は腰の高さを超えている。

「放して!」

「ふざけんな! なにやってんだ!」

「放してよ!」

「死ぬ気かよ! お前!」

「そうよ! 死ぬのよ!」

「なんで!? ふざけんな!」

 雅司はしおんの腕を掴んで、岸へと進もうとした。

「私が死んだって、あんたなんかに関係ないでしょ!」

 しおんは雅司の腕を振りほどいた。

「なに言ってんだよ……」

「…………」

 雅司はまた、しおんの腕を掴もうとした。

 その手を避けて、しおんは言った。

「悟のところへ行くのよ……」

「なに馬鹿なこと言ってんだよ」

「嫌なのよ!」

「なにが!」

 しおんは唇をきつくかみ締めた。

「佐山……」

 しおんは溢れ出る涙を抑えた。

 雅司はそんなしおんをじっと見つめた。

「悟のことを忘れていく自分が、嫌なのよ……」

「なに言ってんだよ。佐山があいつのことを忘れる訳ないだろ? あいつの意思をちゃんと継いでるじゃないか」

「忘れてるのよ!」

「なんで……」

「だって……」しおんは雅司の顔をじっと見つめた。

 肩に添えようとした雅司の手をしおんは振り払い、また沖へと進もうとする。

 雅司はしおんの腕を掴んで叫んだ。

「いい加減にしろ!」

「放して! 私が死んだって、あなたには関係ないでしょ!」

「あるよ!」

「ないわよ!」

 雅司はしおんを引き寄せ抱きしめた。

「俺は……、お前がいなくちゃ、駄目なんだ」

 しおんはハッとした表情で、雅司を見た。

 雅司はしおんに顔を寄せていく。

 口づけしようとする雅司を、しおんは拒まなかった。

 月明かりが抱き合う二人を照らし出している。その向こう側の波打ち際で、つくしは呆然とした表情でへたり込んでいた――。



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