08
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色々考えていたらいつの間にか眠っていたらしい。
朝が来ていた。
あ!ご飯!皆を起こさないと。
急いで飛び起きて気付く。ふかふかな大きなベッド。広くて豪華な部屋。
そっか、ここ異世界だった。
ふとした拍子にどうしようもない気持ちが溢れてきそうで、急いで蓋をする。
今は前だけを見なければ。
大きく息を吸って吐く。
大丈夫。きっと大丈夫だ。
根拠なんて要らなかった。
今は自分を奮い立たせる時だ。
勢いをつけてベッドから飛び起きる。
さて、どうしようか。
まずはお風呂に入りたいな。何だかんだで昨日は入れなくて体が気持ち悪い。平凡な私だけど、これでも一応性別は女なので体がベタベタするのは嫌だ。
ここってお風呂あるのかな?
うーん…取り敢えず探しに行こう。
そう思って立ち上がったとき、扉が音を立てて開いた。
「「おはようございます。王妃様」」
可愛らしいメイドさんがいた。それも三人も。なんで?
「あの…おはようございます。何かご用ですか?」
「私どもは王の命により、王妃様のお世話をするよう言いつかっております」
そう可愛らしい笑顔で真ん中のメイドさんが言う。
ちなみに真ん中のメイドさんは、ふわふわボブの金髪に青色の目の可憐な美人さん。
右のメイドさんは、薄い緑の髪で同じ緑の目をした癒し系美人さん。左のメイドさんは、真っ直ぐな青色の髪に灰色の目のクール系美人さんだ。
凄いカラフルだなぁ。
しかも皆美形だ。見馴れているとはいえ…この国は美形率が高いのか?
「王妃様はこれから陛下とご食事と聞いております。私どもはその準備のお手伝いをさせて頂きますわ」
「えっ!食事?聞いてな…ちょ、ちょっと…」
「では参りましょう」
えーーーーーーーー!
可愛いい外見からは想像もつかない力で、お風呂場みたいな所に連れていかれる。
そして唖然としているうちに、着ていたものが次々と剥ぎとられ、裸にされた。
「ちょっ!一人で入れますから!」
「あら?駄目ですわ、私たちの仕事を奪われては」
「で、でも…まっ待って!ちょっと待ってぇーー」
そして今、私はグッタリしたまま、薄いピンクのドレスを着せられ、化粧をされてる真っ最中。周りには、非常に楽しそうなメイドさんが三人。
もう一生分の力を使ったよ。お風呂恐い。
「トオル様はお肌が白くていらっしゃるので、羨ましいですわ!」
「えぇ!ほら!髪もこんなに艶々で!こうして編み込んで残った髪をこうすると・・・・キャーーーー!!可愛らしいですわ!」
「ほんとに!お化粧がはえますわね!」
楽しそうだな・・・・
あ、終わったみたいだ。
「トオル様。ありがとうございました。とても楽しませて頂きましたわ!」
頬を上気させて金髪のメイドさんーーーーラナが言う。先程名前を聞いたところ、金髪の方がラナ、緑の髪の方がシーナ、青の髪の方がメリーというらしい。みんな年は十七歳だそうで。
初めはさん付けで呼んでいたのだけれど、
「私どもに敬称など要りません!お止めください!」
と、猛反発を喰らったので名前は呼び捨てにしている。
ついでに私の堅苦しい『トオル様』っていうのも改めて欲しいところだけれど、『王妃様』っていうのを名前にしただけでも限界らしいから、そこは諦めるしかないみたいだ。
かくして、ピンクのドレスを着せられた私は今鏡の前にいる。
淡いピンク色で下の方にかけて徐々に紫色に変わっていくドレスは文句なしに可愛らしい。
しかし、だ。
私の平凡かつ童顔な顔でもこれはない。仮にも十九の女にこれは駄目だろう。
私が今着ているドレスは、可愛らしさが全面にでている、つまりお子様用ドレスだった。
「ねぇ、みんな?私何歳くらいだと思ってる?」
「「十三歳ですわ」」
やはり勘違いしていたか。それにしても今までにない数字だなぁ。一応訂正しておくか…
「あの、私、十九歳なんだけど…」
・・・・・・・・・・・・
「「えーーーーーー!」」
凄い驚かれようだ。
余程幼く見えていたらしい。
「私どもよりも年上でいらっしゃいますか?!」
「まぁ一応…」
「申し訳ありません!私てっきり…」
「いいよ。いいよ。よく間違えられるし…まぁ十三歳は初めてだけど」
「それにしても十九歳でその可愛らしさは犯罪ですわ」
「そうですわ。ドレスもよくお似合いですし」
似合ってない。似合ってない。化粧でなんとか誤魔化してるけど、THE平凡の私にはキツイよ。
「その、ドレスのことなんだけど。ちょっとやり過ぎじゃない?」
きっとみんな流石に言い出せないと思うから自分で言わないとね。
これは本当に可愛らしい人が着るものだ。ドレスをもう少し地味なものに変えて貰って・・・・
「いいえ!本当に良くお似合いです!」
「トオル様の白い肌に良く映えますわ」
「あらっ!もうこんな時間!では陛下のもとへ参りましょう」
えっ変えてくれないの?
ちょっ・・えーー!
慌てる私をまたまた光が包み込む。これ例のエイショウのやつだ。そう思った瞬間に景色が変わった。