06
お気に入り登録本当に嬉しいです!!!頑張ります(^_^)v
死の覚悟から一転して、私は何故かまだ王様に担がれたままです。
あれー??おかしいな?殺されるかと思ったのに・・・・
なんだこの状況?
てか重くないのか王様よ。
なんて場違いなことを考えながら周りを見渡すと、貴族なのかな?豪勢な服を着た人達が、酷く驚いた顔でこちらを見ていた。
そりゃね、さっきまで暴言吐いた奴を殺すならまだしも、抱き上げたのだから驚くのも当然か。
うーん…どうしましょ。
私がそんなことを考えているうちに王様が歩き出す。そして、大きな扉の前に立つと、これまたよく通る声で、未だ動けずにいる人々のほうを向き、言い放った。
「この異世界より舞い降りし麗しの乙女を我が妃にする。以上だ。私は退室する」
担がれたままの私は思った。乙女って・・・・なんじゃそりゃ。てか妃にする?妃ってこの人と結婚するってこと?
えーーーーーー!?
何がどうしたらそうなるんだ!
「あの~すいません」
「黙ってろ。今詠唱を済ませる」
エイショウ?なんだそれ?もう何がなんだか…肝心のことは何も聞けないし。黙ってろで瞬殺されたよ…もう泣いていいかな?
そうこうしている内に、王様が、何か呪文の様なものを唱えだした。それが止まったと思ったら、私達は光に包まれた。
次に目を開けたとき私は豪華な、いかにも金持ちの部屋です、みたいなところにいた。
瞬間移動したみたいだ。感心していると、ようやく王様に下ろされる。
あ…そういえば、担がれたまんまだったな。
とにかく聞きたいことは山ほどある。王様は私よりも背が随分高いので、顔を精一杯あげて、なんとか視線を合わせた。
「あの王様?私」
「王が名前ではない。俺の名前は、ルーズベルト・ガードル・サムスン・アルメタニアだ」
またエイショウってやつかな…アハハ…名前長すぎだろー!
「えっと…ルーズベルト…ガールメタニア?」
・・・・・・・はぁ。
あ!今溜め息ついたな!だって長くて覚えにくいから…馬鹿にしやがって!
「ルーズベルトでいい。お前の名は?」
「篠崎 透ですけど…」
「シノザキトオルでいいのか?」
「あ…透が名前です。篠崎はファミリーネームなので」
「ではトオル。早速だが俺と結婚しろ」
まさかの命令系!
おいおい…。
出会ってすぐの王様もといルーズベルトから突き付けられたのは、女の子なら誰だって憧れるプロポーズなるものでした。
ラブが少ないです…
次こそは!