創造神話 後編
世界つくります
よし、とりあえずあっちに来てもらいたい人たちについての確認は終わった! 後は肝心の世界の創造だっ! とか威勢よく言ってみたけどめんどくさい...。
世界を創るというのは、家を立てるのと同じことだ。今は住所だけが決まっている状態で、これから、デザイン、大きさ、便利さなどを決めていかなければならない。そして、そのすべてが決まったら、次は家を建てる番になる。まずは土台を作り、そこに大黒柱を立てていく。そうしたら次は他の柱を立てていき、壁を作る。それから内装をつくり、修正して完成だ。しかも、全部にそれなりの時間がかかる。多分今から始めて10年くらいはかかると思う。10年後には私は23歳だ。今のお兄ちゃんよりも年上になってしまう。
しかも、まさかそんなぎゅうぎゅうに創るわけにもいかない。想像してみてほしい。公園とかにある公衆トイレ並みの広さしか無い部屋がいっぱい並んでる、あるいは、1kの家にいっぱいすし詰めになって生活するのを。私が言っているのはサイズだけの話じゃない。神と呼ばれる生物は、やはりどうしても他の生き物よりも生命力や魔力などが強くなってしまう。そして、制御できないでダダ漏れになっている魔力が、周りを圧迫する。神界ではそれが普通だからいいけど、それ以外の世界では普通じゃない。圧迫された生物は、やがて死に至る。そんなことを防ぐためにも、ある程度広さは確保したいし、広ければ広いほど魔力は分散されやすくなるから、それこそ神が一箇所に集まってても問題なくなる。まあその周辺は若干人の寿命が伸びるけど。ちょっと10年くらい伸びちゃうけど。まあ問題ないだろう。
とりあえず、世界の名前は「ローフィリア」としておこう。で、ジャンルは剣と魔法の世界! で、ついでに科学も発展させちゃおう。範囲はなるべく広く取って、おっきな国3つくらいつくって〜。
よし、できたぁっ! 設定完了! 後は魔力をただひたすらに流し込むだけだぁ。やだ、やりたくない。めんどくさい。いや面倒とか言ってらんないけど。ここから逃げるためだから頑張んないとだけど。やだ。やりたくない...。
「あ、姉ちゃん、俺もうそろそろ帰るね」
「はーい、見つかんないように気をつけてね」
「ん、じゃ」
「ばいばーい」
もう腹をくくってさっさと魔力流し込んじゃおう! えいっ!
――このとき、アキトは気づいた。彼は、あくまでも避難場所感覚で、少し大きめの家のような世界をつくり、そこにみなで住むイメージで言った。だから、新しく生物を作り上げるといったような事は考えていなかった。しかし、世間知らずな彼女にとって、世界を創るということは新たに生物を生み出し、己が支配する世界を創り上げるということであった。そしてそれは、今までのものづくりの派生に過ぎなかった。こうしてできたその世界は、神の歴史に名を残す、壮大な世界となっていったのだった――
次回のセリフの密度がすごいです




