新たな出会い
ついたのは彩と桜の最寄り駅
俺が逃げ出しても気づかないんじゃないかと思うほどに
彩は振り向きもせず自分のペースで進んでゆく
まさか彩の家に連れて行く気なのか…
いや!まさか!
じゃあ桜の…いや関係なさそうだこないだの感じから彩は桜に何か隠している…
じゃあ…どこへ…
なんてもんもんと感がえているうちに会話もないまま
どうやら目的地にたどり着いたようだ
古い一軒家に見えるが少し外観が違う
中にはいると貝殻で作ったアクセサリーや数珠、
インディアンを思わせる青緑のベルトや小物
少し洋服や売り物なのか見栄えのためか家具もある
彩の目的は店に入って右側に見えるカウンターに座る50代ほどの男性のようだ
深くインディアン帽をかぶりふわふわの髭を生やしたガタイの良い見た目の歳に似合わず鍛えられた体つきをしている
彼に近づくと
彩は親指で俺を指しながら言う
「こいつ…私の石…取り込んでるかもしれない‥確認して」
彼は俺を一瞬驚いたような目で見つめ目つきの悪い無表情に戻る
彼は俺に一言「ついてきなさい」と言って席を立った
俺に何が起こるんだ…。
少しの不安を覚え彼についていくことにした
彩はついてこないようで店主の座っていた椅子に入れ替わりで座ると
男性はカウンター奥の扉を開き下り階段を進んでいった




