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蛇足4 クリスマスの贈り物・後編

元はと言えば、僕はクリスマスということさえ知らなかったのだ。


だから、モチのロンで羽乃にクリスマスプレゼントを買おうなんてことは、考えてなんかいなかったのだ。



はぁ、

これを言い訳にして、家に何も買わずに帰ってしまおうか……



そんなことを考えるほどに、僕はプレゼントに悩まされていた。



恐らく、こういうのは後になっても形に残る物の方が良いのだろう。



そういえば、さっき会った、朋也は……


あぁ、参考にならねぇわ。なんか明らかにバスケのボールを持ってた気がするわ。

剥き出しだったから、外用ボールだろうか…弟にでも買うのかな、


いや!そんなことどーでもいいのだ!



僕はどうしたら……



ふと、視線の先に、可愛らしい猫の絵が描かれた写真立てが飾ってあった。

……写真立てなら、


と思ったが、こんな安物で羽乃が満足するだろうか?



結局、迷いに迷って、ショッピングモール内を練り歩いてから、それを買って帰路に着いた。


まぁ、最悪何も無いとシラを切り通せばいいのだ。



なにも、絶対に渡さなくては行けない訳では無い。


我ながらセンスの欠けらも無いが、こればっかりは仕方がない。


少し、自分にガッカリする。


人に何かをプレゼントすることなんてないから。



帰り道に、視界に入ったケーキ屋さんに寄り、何か買って帰らないと気が済まなかったので、ショートケーキを2つ買って、今度こそ本当に帰路に着いた。




家に着くと、まだ羽乃は帰ってきていないのか家の電気が着いていなかった。



もう、6時半だ。


友人と遊ぶくらいなら、そろそろ帰ってきても良い気がするが…。



まさか、男と……


なんて、思うが、今度はしっかり考えて、それはないと否定する。


だって、羽乃には僕がいるもの!


うーん、これだと、いよいよ認めてしまうことになるのか……、


なんとも、難しい話だ。



家のドアに手を掛けると、鍵を閉めたはずのドアは簡単に開いた。




家に入って、リビングに行くと、何故か羽乃が泣いていた。


暗闇から鳴き声がしたので、お化けかと思ったが、お化けなんて嘘さ!寝ぼけた人が見間違えたのさ!の根性でリビングに入ったら、羽乃が泣いていた。




「え、どしたん?」



「うぇぇええ!お兄ちゃあぁあん!!」




僕の姿を見るなり、羽乃は僕に飛び付いてくる。


なんだ!?


何があったんだ!?


頭の中で高速で、羽乃に起こり得る、羽乃が泣いてしまうようなことを考える。


まさか、友人と喧嘩したとか?


僕がもしかして、何かしてしまったのか?



詳しく聞いたら、羽乃の言い分はこうだ。



僕が家にいないから、羽乃を捨てて、他の女の所に行ってしまったと思ったらしい。



いや、それはないだろ……


だって、僕にそんな相手いるわけないだろ、


そう言うと、そんなの分からないでしょ!と返された。


まぁ、同じようなことを僕も羽乃に対して考えていたので、否定は出来ない。



僕は咄嗟にケーキでご機嫌を取ろうと、肩から荷物を降ろす、



その勢いで、雑に鞄の中に入れてあった写真立てが外に放り出される。


そのまま、床に落ちた。




「あ、それはーーー」



「え!めちっゃ!可愛い!!」



「え、」




と、まぁ、んな感じで無事にクリスマスプレゼントもあげることが出来たのでした、めでたしめでたし。


って、いやいや。




「それで、いいのか?もっと、なにか高価で思い出に残るような……」



「んーん、これでいいよ。思い出に残る、って意味で言ったら、これが一番思い出に残りそうだし。」




戦慄する。


んー!なんて素晴らしい妹だ!




「それと、頼がくれた物ならなんでも嬉しいし!」



「ん、そうか……」




なんとも言えない感情が込み上げてくる。


嬉しいんだか、なんなんだか……




「ん、そういえば私も頼にプレゼントあるの!」




そりゃ、驚いた。


聞けば、今日買ってきたらしい。どうやら、羽乃はクリスマスを忘れていなかったらしく、しっかり何を買うかを計画を練って買ってきてくれたらしい。



何を買ってくれたのかとウキウキしながら、羽乃が何かを取り出すのを見ていると、なにやらとてつもなく大きなダンボール箱を持ってくる。




「えっと、なにこれ?」



「食器洗浄機です!!」




いや、確かに前々から欲しいとは言ってたけど……、いや、嬉しくない訳では無いよ?


でもさ……

……んー、どうやら兄妹揃って、何かを選ぶセンスは皆無のようだ。



次の言葉は同時だった。



「「あ、そういえば、」」



「「ーーーケーキもあるよ」!」





どうやら、血は繋がってないのに、まるで血が繋がってるかのように、似た者同士らしい。





その日から、羽乃の部屋の片隅に、頬にケーキを付けた僕と、その隣で満面の笑みを浮かべた羽乃の、ツーショット写真が、可愛らしい猫が描かれた写真立てに飾られるようになったのであった。


まぁ、それはまた別の話。




ブックマークをしておくと!!なんと!!最新話がすぐ読める!!


学生ごときが食器洗浄機とかいう高価なもの買えるか!!!と思ったそこのおじさま、羽乃は貯金したのです!!細かいことは気にするな!!!それ!ワカチコワカチコ!!というか、こちらを購入しました(NP-TCR5-W [ホワイト])安価でいいですね……小型ですし置き場にも困らない!!!!

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