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11話 きっと、この気持ちは…

目が覚めたら、兄が私と手を繋いでいた。


比喩表現などではなく、本当に手を繋いでいた。


彼は横で船を漕いでいる。


どんな、状況か理解出来ず、少し状況を整理する。


まず、私は今日熱があってお義父さんに、休むことを勧められた。


確か、そこから休んで……。


寝て起きたら、兄が手を繋いでいた。



「どんな状況!?」


「ん……」



思わず声に出してしまった。


それに反応したのか、兄が目を擦り、下に向いていた顔を上げる。


マズイ、

状況は理解できないけど、余裕を持ってないと……。



「おはよう、お兄ちゃん?」


「うおっ、」



うおって何?


まるで、お化けと会った時みたいな反応して……。



「熱は下がったのか?」



そんな事を言われた。


時計を見ると、まだ14時だ。


本来なら学校に行ってる筈の時間。


もしかして、私の為に休んでくれたのかな?


私がいない学校に行かないなんて、チャンスを自ら捨ててるような物だと思うんだけど……。


正直、今日はお兄ちゃんに『虫』が付いても仕方無いと考えてたんだけど……。


どういう風の吹き回しなんだろ?


もしかして、遂にお兄ちゃんが私に惚れた?!


……いや、そんな訳ないよね。


あんな、面倒臭いムーブしてたら、好きになるどころか、嫌われるのも当然だよね……。


でも、仕方ないんだよなー。


私は、ああやってしか人を愛せない。


誰かに取られるのが嫌で、束縛しちゃう。


嫌な女を凝縮したような、存在だと思う。


仕方ないじゃないか。


だって、お兄ちゃんは私に釣り合わないくらいカッコイイ。


中学の頃も、私の耳にお兄ちゃんが沢山の人に告白されてるっていう噂は届いてた。


それでさえも、ずっとモヤモヤしてたのに。


ふとした隙に、誰かに取られてるかもしれない。


……お義父さんが打ち明けた時あたりから、決壊し始めたんだと思う。



すると、お兄ちゃんが不思議そうな顔で、もう一度同じ質問をした。


おっと、返事をしてなかった……。



「聞いてるか?熱は下がったか?」


「うん!大丈夫っぽい!ありがとね、看病してくれて、」


「お、おう」



照れてる照れてる、思わず笑みが零れる。


可愛くてカッコイイなんて、やっぱりお兄ちゃんは最高だ。



「それなら、僕はもう行くぞ?」


「うん!」



お義父さんに、お兄ちゃんに恋愛感情を抱いてることを打ち明けて良かったと思ってる。


最初は咎めてもらうつもりだったけど、今になったら、躊躇うことなく愛を伝えられる。


でも、お兄ちゃんは今の状況を、どう考えても嫌がってる。


結局、私は自分優先。


最終的には、お兄ちゃんの生活を制限してる。


わかってる。

行き過ぎた感情だってことは、


わかってる。

振り向いて貰えないってことも、


全部、理解してる。


でも、いつか。


いつか……




「あの、羽乃?手を離してくれる?部屋に戻りたいんだけど、」




いつか、お兄ちゃんが私に振り向いてくれたなら。




「そろそろ、手汗がやばいし……ね?」




妄想の“いつか”に祈ってみたいじゃないか。





頼君の手を引っ張る。




「えっ、何!?」





肩まで頼君の手を引き寄せて、頬に口付けする。

何をしてるんだ私は。


そうだ、きっと風邪のせいだ。


まだ、病み上がりだから思い切った行動をしてしまったんだ。




「は?え?何してんの?」


「愛してるよ、お兄ちゃん!」




ああ、そうだ。


愛してるんだ、

恋なんて、生ぬるいものじゃない。


私は、彼を愛してる。


いつかは、頬なんかじゃなくて……いつかは、きっと。




叶わぬ気持ちを空に投げ、叶うと信じて前を見る。


いつか、いずれかは納得して送り出せるように。



家庭の崩壊を臨んでる訳では無いが、いきなり妹ができて欲しい。

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― 新着の感想 ―
[一言] どっちだ?誤字っぽいのか二つある。もしかしてどっちもか?だとしたら、誰かが嘘か勘違いしてるってことになるけど……。続きが気になるなあ。
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