大きなお馬さん
馬に近づくには専門の飼育員やスタッフに許可を得て、監視の下でおこなって下さい。
尚、服装や立ち位置にも十分気を付けましょう。
お馬さん
大きな体に分厚い筋肉、太い首に大きなお顔、
全てが大きくカツカツと足を踏み鳴らし、バッサバッサと尻尾を振りまわされると、近付くのも怖い。
だけどクリクリとした目にピクピクと動く大きなお耳、とても可愛く思えた。
そのお耳がピクピクと忙しく(せわしなく)動く。
そのうち二つの大きな耳が僕(私)の方へと向けられる。
警戒しているの? それとも興味を持ってくれているのかな?
お馬さんを驚かせない様に、お馬さんの斜め前から少しづつ近付いてみる。お尻と正面は怖いみたい?
斜め前からなら、お馬さんは逃げたりしない、慌てず、ゆっくり足を進めた。
お馬さんまで後一歩の所で立ち止まる。
手を伸ばせば触れそうな位まで近付いた。
右手を下に向けて軽く拳を握り下に向けた。
その小さな自分の拳をお馬さんのお顔に近付ける。
お馬さんは興味深そうにお顔を近付け鼻を寄せる。
スンスンと匂いを嗅いで顔を離し再び匂いを嗅いだ。
そして首が下がり低い姿勢に、そしてお耳は広く左右外側へと向けられた。安心したのかな?
「ブルルル」
お馬さんのが鼻を鳴らして挨拶して来た。
「こんにちは、触っても良い?」
「ブルルル」っと言いながら首を上下に振って許可してくれる。
初めは驚かさない様にゆっくりとした動作で優しく首筋から触る。
吹き抜ける風は微かに冷たいが、お馬さんの首筋はとても温かい。
お顔や体はまだ触らせて貰えないけど少し仲良くなれたと思う。
お別れの挨拶をしてお馬さんを見がながら離れるていくと「ブルルル」っと言った後にニィっと白い歯を見せてくれる。
そこには大きな前歯と少し離れた横の方に尖った犬歯(八重歯)が有った。
そのお馬さんは強くて大きな優しい牡馬(オス)だった様です。
また会えたら良いな、僕の匂いを覚えていてくれるのかな?
そして、いつの日にか大きな背中に乗せて貰えたらどんなに素晴らしい事か。