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鋼の国   作者: Rafu
1/1

全ての始まり。

お久しぶりです!

鋼の国、帰ってきました!また1話目から始めることになりましたが、是非、最後まで、その結末を見届けてください!


相変わらずの短さです。

 この世界はかつて、圧倒的な技術をすべての国が保有していた。

 しかし、その技術を得た事による戦争で、ほとんどの国が滅んでしまった。今では、新たに連邦、帝国、中立国など、ある程度の纏まりを持った勢力になっている。

 そして、その中の一つ。連邦。彼らは古き技術を、「人類が持つにふさわしくないもの」として、すべて捨てた。しかし、そう簡単に全てを、何処かへ消すことができるわけもなく…


 連邦は、とある小国の有する、巨大な処理場へと流した。


 その処理場には、処理しきれないほどの技術が流れてきたのだ。


 その中には、大型兵器…魔導機と呼ばれるものも含まれていた。


 」

 」」

 」」」


  この国の地下には、鉄くずの処理場がある。それは、誰もが知る事実だ。親の世代…それよりもずっと前から稼働を続けている。誰が作ったのかも分らぬ程に昔から存在している。処理場本体に行くまでのラインは、国の地下に蜘蛛の巣のように、放射状に広がっている。

 俺の家は偶然にもその軌道上にある。ラインには稀に昔の大型兵器が流れてくることがある。大半は、腕だけ、足だけなどバラバラの状態になっているが。

 今日は運良く、コクピット周辺、胴体部分が流れて来ていた。俺は、その中に存在する動力源のコアを求めていた。

 生活の資源にも使えるし、何より家族の夢に近づけるからだ。


  大型兵器のコクピットハッチから入り込む。シート部分を引きはがす。そこに空いた穴にあるハッチを開ける。そこにお目当ての物がある。

 今回は本当に運が良かったみたいだ。この兵器は動力源を4つ搭載している珍しいタイプだった。手早く外して行く。外側に用事は無く、内側にある魔導核と呼ばれるエネルギー源に用があるのだ。魔導核を外し、鞄に入れたら今回の用事は終わりだ。

 戻ろうと振り返り唖然とした。そこには、手に入れば御の字程度に考えていた、投影装置があったのだ。

 投影装置とは、機体の制御をするために使う装置だ。自分の眼に直接風景を写し、戦闘状況を確認しやすくできる。カスタムすれば、もっと使い勝手が良くなるらしい。

 そして、唖然としたのはもう一つの発見だった。少女がいた。気を失っている。銀髪。俺とそう変わらない年齢。白いワンピースを着ている。

 しかし、そんなことよりも不可解なことがあった。


 この少女、どこから現れた?


 そこは、俺が入ってきた所。何もなかった所だ。

 少女にそっと触れる。生きている。だが、ここに放置すれば、処理場に一直線。見殺しには出来ない。

 体を揺さぶり、目を覚ますか試してみる。反応がない。担いで逃げるしかない、そう思った。体重は、俺でもしっかりと持てる重さだった。

 魔導核を入れたウェストポーチを、腰側に回す。少女を両手で持つ。所謂、お姫様抱っこだ。転ばないよう足場を選び、家の地下へと向かう。ラインはまだ動かない。素早く、慎重に。

 家の地下は2分ほどで着く。何事もなく、無事に着いた。地下には昔使っていたベッドがある。使わなくなってからも定期的に掃除はしていたから大丈夫だ。

 ベッドへと少女を寝かせる。俺と同じくらいかと思えるが、年下のような気もする少女だった。少女は静かに寝息を立てていた。

 地上部にある倉庫へと行く。そこにあるのは、ずっと前の世代からラインを流れるもので、造られてきたという大型兵器風の移動用機がある。ようやく先代で外側が完成し、あとは操縦席を完成させればいいだけになっていた。投影装置を操縦席の全面に装着し、魔導核を座席の後ろにある円形の穴にはめ込む。あとは、システムを入力すれば、いつでも動かすことができる。


 少女はあの日から3日後に目覚めた。辺りを見回し、俺を見つめる。少し笑ったような気がしたが、気のせいだと思う。

「貴方が助けてくれたの?」

 少女はそういった。

「そうだよ。俺は、ソハン。君は…」

 そこまで言って、彼女にどう見つけた時のことを言えば良いのか分からなくなる。

「私…?私は、リアン。まだぼんやりしているけど、それだけは分かる!」

 彼女、リアンは力強くそう言った。


「よろしくね、ソハン」


 これが、すべての始まり。


 世界を巻き込むとある出来事の発端。


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