ぶいあーるえむえむおー?
無事、高校を卒業して帰ってきた僕を一番に迎えてくれたのは姉さんだった。
ダダダダダダダッ
「かーぐーらぁーちゃーーーん! ドンッ「っうぇ」
おっかえりーー!!!」
…………何があったか聞きたい?そう、じゃあ説明してあげるよ。
姉さんが玄関からダッシュ!からの飛びつきにより僕に70のダメージ!!
みたいな感じだよ。
僕のほうが小さい(僕は155cm、姉さんは同じ遺伝子のはずなのに167cm)んだからそんな勢いで飛びついたら死んじゃいそうになるっていい加減理解して欲しいなぁ。無理かなぁ。……はぁ
「卒業おめでとー神楽ちゃん!
それでね!お姉ちゃんからのお祝い置いてあるからちゃんと見てね!
あーーもうこんな時間!
ごめんね、神楽ちゃん。みーみんと約束してるからお姉ちゃんはこれで失礼するよ!
じゃあねー、行ってきまぁーす!!」タタタタタ…
いつもの事ではあるけど、台風みたいな人だなぁ。まぁ、あれが姉さんだから、仕方ないか。
というか、お祝いが置いてあるってどういう事だろう。とりあえず部屋に行こう。
父さんは今日どうしても仕事を休めなくて不在だが、母さんとおばあちゃんは式を見に来てくれていた。居間でお茶をしていた2人に挨拶をすると、姉さんとは真逆の落ち着いたテンションで迎えられた。(姉さんって誰に似たのかなぁ)
2人からも改めてお祝いの言葉をもらって、部屋に戻ると見慣れない……というか、和室には全く似合わない黒光りする物体が机の上に鎮座していた。異様な存在感を放つソレの横には1枚の便箋。
『神楽ちゃんへ
これは、「Another Story」って言うフルダイブ型のVRMMOなんだよ!
神楽ちゃんはゲームしたこと無かったし、知らないかもだけど今すっごく注目を集めてるゲームなんだ。私はこのゲームのβテストに参加してて、結構強かったから、強かったから!正式版のゲームをもうひとつ貰えたの!すごいでしょー!
だから、お祝いも兼ねて神楽ちゃんにあげるね。説明書も着いてるからしっかり読むといいよー。
サービス開始は明日の正午からだから今日の内に機材の設定とキャラクリ終わらせといてね!
愛するお姉ちゃんより
追記
ゲームの中だけど、また昔みたいに一緒に遊ぼうね』
便箋に書いたくせに封筒に入れないところとか、僕がゲームのこと全然知らないって知ってるくせに説明は全部説明書任せなところとか、いろいろと気になるところはあるけど…
「ありがとう、お姉ちゃん」
一緒に遊ぶ、か。
何年ぶりかな。
「さて、とりあえず着替えようっと」
まだ制服のままの自分を見て、近くに置いてあった部屋着を手に取ったのでした。
対称的なだけど、仲良しな姉妹っていいですよね〜
あんな元気なお姉ちゃんはなかなかいないと思いますが(。-∀-)
お気付きかと思いますが、神楽ちゃんはツンデレです。柔らかめのツンデレちゃんです!
神楽ちゃんの良さを書ききれる自信が………
とりあえず、頑張ります!




