革命三日目
マイケル先生と私は、今日も革命軍の話し合いに参加していました。革命軍としての話し合いは、今日で最後となります。
ラルクさんの進行で話し合いは、スムーズに進んでいきました。
「水不足については、専門家の意見を聞いて、解決していきたいと思います。国の排水処理の技術を発展させていく事と、海水から塩分を取り除いて、淡水化させる施設も建設していきたい。」
「簡単に言うが、可能なのか?」
「はい、地球にいた頃に砂漠の国イスラエルが、そうした事業を起こして実際に成功させています。」
「海の水を淡水化させれば、農業用水にも使えます。さらに、この淡水化の他にも、きれいな水を通る道と、汚い水が流れる排水路を作って管理していきたいです。」
「分かった。かなり難しそうだが、専門家なんて、あてがあるのか?」
「あります。この国の有名な研究所の所長をこの場に呼んでいます。まだ若いですが、優秀な方です。」
ラルクさんがそう言うと、会議室の入り口の扉が開き、サトル君が入ってきました。
私は驚いて、サトル君を二度見してしまいました。サトル君は、私に気付くとチラッと目線を向けて微笑んでくれました。
「僕はサトルといいます。宜しくお願いします。僕は最初、個人的な趣味で植物の成長の為に必要な日光と水の量について調べていました。
それから、国中の植物や農作物についても調べていくうちに、この国の農作物が火山の噴煙や、極端な水不足により育たなくなっていることを知りました。このままでは、この国の食物はなくなり、国中が飢えてしまうのではないかと危惧しました。
そこで自然研究所を設立し、水不足の解消の為の研究を始めました。現在も研究している最中です。」
「まだ研究途中なんだろ?じゃあ駄目じゃないか。」
「研究途中ですが、すぐに実現可能なものもあります。海水から真水を作る為の特別なフィルターの試作も出来上がっています。
まずは現地に行って、施設を作り、早速実験をしていきたいと思います。」
会議室の中はざわめき始めました。まだ若いサトル君を馬鹿にした目で見る人もいれば、サトル君の話を聞いて、感動して拍手をする人がいたり、と議会メンバーの反応は様々でした。
結局、水不足問題はサトル君の研究所に任されました。




