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胸騒ぎ


学園の年度末休みはあっという間に過ぎ、明日はいよいよ入学式と在校生の始業式の日です。


そんな晴々しい日を迎える前日の今朝、私は寝起きから何とも言えない妙な胸騒ぎを感じて、思わずタロットカードを手に取り、占いを始めてました。


クロスの上でいつものようにカードをシャッフルさせてまとめると、得意のスリーカードで、近い未来を占ってみました。


まずは現在のカードは、〝死″のカードの正位置です。何かが終わり次の段階へ進む状態のようです。


過去は、〝吊るされた人″のカードの逆位置です。必死にもがいてもどうにもならなかったり逃れられない苦しみを表しています。


そして未来は、〝塔″のカードの正位置です。カードの絵には、高い塔の天辺に雷が落ちて、塔から人々が落ちてきてる様子が描かれています。


近い未来に、大災害や改革、急展開を迎える出来事が起こりそうです。


つまり、これまでどうにもならなかった苦しい出来事が、今は終わりを告げて次の段階へ進む状態になっているというのです。近い未来による大災害や改革、革命、などの急展開を迎える出来事によって‥‥。


私はこの占い結果をみて、何となく国難が近づいているような気がしてなりませんでした。この占い結果が、自分一人だけの未来を表してるとはどうしても思えなかったのです。



ピッ、ピッ、



「あっマカロン様‥どうしました?」  


「いや、何だかチョコのモヤモヤした気持ちが僕まで伝わってきて、思わず通信機使っちゃったけど‥チョコ大丈夫?何か心配事?」


「‥マカロン様、私の感情を遠隔でよめるようになったんですか?」


「うん、何だかグレーのモヤモヤが見えたんだ。それに、チョコの感情が重みで伝わってきんだ。」


「‥凄い。そのうち通信機必要なくなりますね。」


「‥まだそんな事はないと思うけど‥。それよりチョコ?何があったか言って。」


「‥いえ、何て言えば良いのか分からないんですけど、この国で何か災害か事件が起きそうな気がして、妙に不安になっていたんです。」


「‥そうか。実はこの前グスタボ君と会った時も、彼が同じような事を言ってたんだ。その‥‥言いにくいんだけど、彼が言うには国が崩壊するんだって。」


「‥‥国が崩壊ですか!理由はなんですか?」


「いや、彼は何かに憑依されてそう言っただけだから、それ以外は聞いてないから分からないらしい。」


「王太子様は何か未来の映像をみましたか?」


「兄上は‥石とドライフラワーが見えたらしい。」


「‥そうですか。でも、マカロン様や王太子様、王様達は本当は何かが起きてる事を知っているのでしょう?私にも今この国で何が起きているのか教えてくれませんか。」


「‥‥農民達の暴動が起きたんだ。他にも水産業、林業、商業の分野でも、組合が生まれて、国に対してデモを行っているんだ。つまり、貴族と平民の間で争いが起きている状態だ。」


「‥農民の暴動は、もしかして水不足が原因ですか?」  


「それもあるが、それだけではない。貴族達の存在自体が、平民にとっては「悪」なんだ。彼らは正義を盾に、私達貴族に制裁を与えようとしているんだ。」


「‥そんな‥。」


「チョコ、明日の入学式や始業式も気を付けて行っておいでよ。できたら、中止した方がいいんだろうけど‥一応警備をしっかりさせておいたから。」


「はい‥。」


私は通信機を切り、職員寮にいるマイケル先生のもとへ走りました。


明日からの事、私の事、学園の事を、何故かマイケル先生と無性に話したくなったからです。  


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