学園祭の後
学園祭の後、クラスの皆んなはそれぞれの道に向けて動き出していました。
グスタボ君は学業と並行して真剣に神官の修行にも取り組むようになっていました。修行のおかげか、神様らしき存在の声を聞く事も多くなったので、それをお告げとして伝えていくうちに、まわりから教祖様のように崇めたてられてるのが最近の悩みだそうです。
エリナさんは、ソード様との婚約が決まり、ますますソード様のサポートを張り切っているようです。並行して念力の訓練も独自で行い、なんとどんな鍵でも開閉できるようになりました。
‥エリナさんが泥棒になるような事はないでしょうが、万が一悪の集団にでも捕まってしまい、その力を利用されると‥‥と考えるかなり怖いです。まぁ、エリナさんの影の従者はかなり強者らしいし、ソード様や騎士の方々の守りも強固なので、大丈夫だとは思いますが‥‥。
モアさんもノア様との婚約が決まり、学業と並行して花嫁修行を頑張っているようです。一方、モアさんの瞬間記憶力は、機密文書や持ち出し禁止のメモの記録に利用できるらしくて、そういった仕事もこなすようになったそうです。
そしてサトル君は植物の研究にのめり込み、既に様々な薬品を開発しているとの事です。更に最近では、それぞれの植物が育ちやすい日光と水の量を研究しているそうです。
そして、私はと言えば、お城での花嫁修行と占い師の養成の為の教室を開いたりして、まあまあ忙しい日々を過ごしていました。
そんな私の最近の悩みは、これまで慣れ親しまれてきた22枚の大タロットカードの他に、小アルカナカード56枚も刊行していこうか‥という悩みでした。
タロットカードは22枚の大アルカナカードだけで充分占えますし、占い師でもその22枚のみで占う人は少なくありません。
ただ私の好みで言えば、より細かく具体的に占い内容を知るならば、小アルカナカードの56枚も欲しいところです。
「まあ一般向けでなくても、自分用か、もしくは占い師養成の応用教室の生徒さんの教材用に少しだけ刊行してもらえるように、アテナ商会の会長にかけ合ってみようかな。」
なんて考えていました。
そして月日は過ぎて行き、三年生の卒業パーティーも無事終わり、中等貴族学園は、年度末のお休みを迎えました。




